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主婦が起業するにあたっての開業届などの手続きについて

最近は、自分の趣味や仕事経験を活かして、自らビジネスを立ち上げる主婦の方が増えています。
背景にはネット環境の急速な進歩があります。

お客様からの受注、仕入れの発注、代金の決済、お店をフリーペーパーに乗せるといったことが、すべてネット上で可能になっています。

帳簿をつけたり税務署に申告したりといった仕事も、今やネットがカバーしてくれます。
さらに、何でも紙での申請が必要だったお役所や税務署も、ネット環境がグッと進んできました。

おかげで主婦でも、周りに頼らずとも起業が可能になりました。

とは言いつつ、最低限の手続きの流れを知っておくことは欠かせません。ここでは起業に当たっての開業届などの手続きについて解説します。

主婦は起業すると個人事業主になる

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起業とは何かといえば二通りあり、一つは会社を立ち上げてビジネスを始めること、もう一つはあくまで個人事業主として商売を始めることです。まず最初は後者(個人事業主)から始まるのが一般的です。

サラリーマンが売り込みの営業をする場合、得意先の接待にかかる飲食費、出張のための旅費交通費、情報収集のための調査費は、すべて会社が負担してくれます。
個人事業主の場合、こうした経費はすべて自己負担となるのが大きな違いです。

つまり、かかった経費以上に売り上げを上げなければ、やがて資金が底をつき、最悪の場合は自己破産などの事態を招きます。

一方で、個人事業主の場合、サラリーマンと違い、稼いだ売上はすべて自分のものになります。その点が大きな魅力です。起業はチャンスとリスクが表裏一体なのです。

主婦の起業は昔からあった

「主婦が起業するって最近の話でしょ」って思っていませんか?実は、主婦の起業は昔からありました。生保レディーと呼ばれる保険外交員の相当数は主婦の方ですが、実はみなさん個人事業主なのです。

生保レディーがいつも持ってきてくれるカレンダーや団扇、キャラクターグッズなどのノベルティーは全部自腹です。さらには携帯電話の通信費、交通費、お店で代理店を接待した時の食事代なども、すべて彼女たちの負担です。

彼女は歩合による報酬から、そうしてかかった経費を差し引いて、税務署に申告しているのです。

最近の主婦の起業トレンド

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主婦の起業が増えていると言いますが、トレンドはどうでしょうか?
一番身近なのは、在宅ワーカーです。
クラウドソーサーを通じて、記事やコラムの執筆、文房具や玩具の組み立て作業を請け負うケースです。最近ではミステリーショッパーとして、レストランなどのお店の覆面調査を請け負うケースも増えています。
こうした在宅ワークは、雇用契約ではなく、業務委託に基づく請負契約に基づいて行われるので、在宅ワーカーはあくまで個人事業主なのです。

次に増えているのがネットを活用したビジネスです。海外で入手した珍しいグッズを大手のネットショップを通じて販売する、美容に関するブログを立ち上げてアフリエイトビジネスを展開するなど、さまざまな手法が拡がっています。

その他、自宅を利用して、エステ・ネイルサロン、英会話スクールを開業するケースもあります。今後は、外国人観光客の急増から、民泊を起業する主婦も増えそうです。

起業するときは開業届を提出する

いよいよ起業することとなった場合、会社を立ち上げるケースでは、法人の設立登記をはじめ、さまざまなお役所に山ほど届け出をしなければなりません。
これに対して個人事業主として起業する場合は、必要な届け出はぐっと減ります。
もちろんカフェを始める場合は食品衛生法に基づく届け出が必要になるなどのケースはありますが、それを除けば、税務署への届け出だけに絞られます。

主婦が起業した場合には、税務署に開業届を提出しなければなりません。
実は開業届は、別に提出しなくてもペナルティーはありません。
「じゃあ届け出しなくていいじゃん」、別にそれでもかまいませんが、届け出をしないと税金上のメリットを受けられなくなる、つまり余分に税金を払うことになるのです。

開業届には何を記載するの?

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開業届の正式名称は、「個人事業の開業・廃業等届出書」と呼びます。

届出書のフォーマットは、税務署に取りに行かなくても、国税庁のホームページからダウンロードすることが出来ます。

「書き込まなければならない内容は難しい?」

安心してください!そんなに難しくはありません。
記載項目は、誰かを雇っている場合を除き、氏名・住所・職業・所得の区分・開業日・事業の概要を記載するだけで済みます。
わからないところは、用紙裏面に記載されている書き方の解説を見れば解決できます。

開業届にはどこにいつまでに提出するの?

提出する税務署がどこにあるか知らない?安心してください!国税庁ホームページ上で、ご自宅の住所をインプットすれば、最寄りの税務署を閲覧できます。

開業届は、開業した日から起算して1か月以内に提出します。提出期限が土・日・祝日の場合は、その日の翌日まで期限が延びます。受付時間は平日の8時半から17時までと決まっています。

直接税務署に出向いて提出する以外に、郵送または税務署の時間外収取函に投函(入口にあります)することもできます。

郵送の場合は、消印日付が提出期日までなら有効です。

税金を安くするには開業届だけでは足りない

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税金を安くしたいなら、開業届の次は、青色申告の承認を受けなければなりません。
青色申告の承認を受けたい人は、起業した日から2か月以内に、税務署に「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。

青色申告の承認申請書も、国税庁のホームページでダウンロードできます。

青色申告の承認申請書には、事業所の所在地や所得の区分の他、簿記の方式(単式簿記、複式簿記)や備付帳簿名(現金出納帳、仕訳帳、総勘定元帳、売掛帳、買掛帳、固定資産台帳)を記載しなければなりません。

そうです、青色申告の承認を受けるには、帳簿を付けないといけないのです。

税務署では「帳簿をつけてこそ正しい納税ができる」と考えています。税金上のメリットは、きちんと帳簿を付ける納税者に与えられるなのです。

承認申請書を提出して2か月ぐらいすると、税務署より「記帳指導のお知らせ」が届きます。税務署内で税理士が帳簿の付け方を無料で教えてくれます。

また、市販の会計ソフトを使えば、経理の知識が無くても、帳簿を付けることが出来ます。

青色申告者が受けることが出来る税金のメリット

青色申告の承認を受けることにより、さまざまな税金上の特典を享受できます。

最大の特典は、青色申告特別控除です。
所得税の計算式は、儲け(これを税法では「所得」と呼びます)×税率ですが、青色申告者は青色申告特別控除65万円を所得より差し引くことが出来ます。

ではこの控除で、実際にどのくらい税金が安くなるのでしょうか。例えば年収が800万円の場合、

A.特別控除の適用がないケースの納税額
(800万円-基礎控除38万円)×23%-63.6万円=111.66万円

B.特別控除の適用が受けるケースの納税額
(800万円-基礎控除38万円-青色申告特別控除65万円)×23%-63.6万円=96.71万円

A-B=14.95万円が節税出来ます。かなりの額ですね。

2番目は、純損失の繰越と繰り戻し還付です
起業しても、最初の1年は赤字というケースもあります。そうした場合は、この赤字を翌年の所得から差し引くことが出来ます。これが繰越です。
また順調にビジネスを続けていても途中で赤字に陥るときもあります。その場合は過去に納めた税金を返してくれます。これが繰り戻し還付です。

3番目は貸倒引当金です。
後払いのネット販売では、代金を踏み倒されるようなケースもあります。
例えば未収の代金が年末に100万円ある場合は、100万円×5.5%=5.5万円を所得より差し引くことが出来ます。

一緒に暮らしているお母さんも従業員にできる

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あなたの起業を、一緒に暮らしている親族(お子さんやご両親など)がお手伝いすることもあるかと思います。
税法ではこうした親族を「生計を一にする親族」と呼び、生計を一にする親族に給料を支払っても原則として必要経費として認めません。

白色申告者でも事業専従者控除と言って、親族一人につき年間50万円を上限として、必要経費への算入を認めています。
青色申告をしていれば、上限の制約がなくなり、給与の全額を必要経費に算入できます。これを青色事業専従者給与と呼びます。

この特典を受けるには、その親族が働くこととなった日から2か月以内に、「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署長に提出します。フォーマットは国税庁ホームページでダウンロードできます。
青色事業専従者給与に関する届出書には、その親族の氏名、続柄、年齢、経験年数、仕事の内容・程度、資格、月額給与、賞与の支給時期と金額などを記載します。

ただし、親族なら無条件に青色事業専従者として認められる訳ではありません。
まず、15歳未満の親族は、青色事業専従者になることはできません。
加えて、少なくとも1年のうち6か月以上は、あなたのビジネスを手伝っていなければなりません。

「そんなのばれないんじゃない?」と思いますか?そうした不心得者が多いので税務署の立ち入り調査では、青色事業専従者の勤務実態を重点的に調べます。
ひどい例では、寝たきりのお父さんがビジネスを手伝っていたと偽り、これが立ち入り調査で発覚し、追徴課税を受けたようなケースもあります。

最悪の場合は、青色申告者の承認を取り消されることもあり得ますので、正しく申告することを心がけてください。

起業したら税金の納付は自分でする

源泉徴収制度といって、サラリーマンの税金は勤め先が勝手に申告して納付してくれます。
起業した主婦は自分で税金を申告し、納付しなければなりません。

具体的には、年が明けたら2月1日から3月15日までの間に、確定申告書を税務署に提出し、税金を納付しなければなりません。

最近は国税庁のホームページ上に便利なサイトが立ち上がっています。案内に従って必要事項を入力すれば、自動的に確定申告書が完成します。

まとめ

主婦が起業するのに必要な手続きは、ネット環境の整備もあり、ハードルが低くなりました。
起業したら個人事業主として、開業届を税務署に提出します。
青色申告者として承認されれば、青色申告特別控除の他、赤字を繰り越したり、一緒に暮らしている親族の給与を必要経費に算入できます。
サラリーマンと違って、起業した主婦は自分で税金を申告・納付しなければなりませんが、国税庁ホームページを使えば、自動で作成できます。


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ライター紹介

小野みさ代

小野みさ代

株式会社One's Brain 代表
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