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上手に無理なく節税しよう!自営業の経費と生活費の境目

サラリーマンの税金は、一部の例外を除いて、勤め先が天引きして税務署に納付してくれます。ですので、日ごろは税金を意識することはあまりありません。

自営業者として独立すると、今度は自分で税金を申告しなければなりません。
「税理士に頼めば大丈夫じゃない?」
税理士報酬は決して安いものではありません。税務署への申告の代行だけでも10万円、帳簿づくりも任せたら20万円かかります。

今の時代、安価な会計ソフトが出回っています。案内に従って金額を入力すれば申告書が完成する便利サイトが、国税庁ホームページに掲載されてもいます。多少の基本知識を身に着ければ、自力での申告は十分可能です。
(海外取引も絡めた複雑な節税スキームでも組むつもりなら別ですが)

そんな基本知識の一つ、商売に必要な経費と生活費の区分について今回は説明します。

経費を正しく計算しないと税金をむだに払うことに

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自営業者の税金は、次の算式で計算されます

所得金額(収入金額-経費の額-各種控除額)×累進税率

つまり経費の額を増やせば、所得金額も少なくなり、納める税金が減額されます。
それだけではありません。所得税の累進税率は最高で45%にもなりますが、所得金額が少なくなれば税率もダウンします。経費を増やすことによる節税メリットは大きいのです。

自営業者の場合は、生活費と渾然一体となっている経費をそのままにしていたら、無駄に税金を払う羽目に陥ります。かといってルールを無視して多めに経費を計上したら、税務署の立ち入り調査で否認されかねません。

ですので、経費と生活費按分のルール理解が欠かせないのです。

自営業者はビジネスとライフががまじりあっている

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自営業者もビジネスが順調に拡大してくれば、自宅では手狭になり、別の場所にオフィスを構えます。もっぱら商品配送のためだけに使うトラックも購入することにもなるでしょう。そうなってしまえば、経費と生活費の区分の問題を気にかける必要はありません。

ところが商売が軌道に乗るまでは、自宅兼店舗で商売し、自家用車で商品を配送しているケースが多いかと思います。そうした場合、建物の水道光熱費や、車のガソリン代は経費として認められるのでしょうか。

また、個人事業主には、経営者としての顔と、個人としての顔の二面性を兼ね備えています。経営者として飲み歩けばスナックの料金も経費扱いですが、個人としての行為なら経費としては認められません。

経費に算入できる額は、自分で証明しなければならない

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経費と生活費とに区別を付けづらい費用を家事関連費と呼びます。
家事関連費のうちどれだけを経費に算入できるかを問い合わせても、税務署は返事してくれません。納税者自らが考えて証明しなければならないのです。

法律(所得税法)には、家事関連費は原則として経費として認めないと記載されています。
ただし、支出した費用の主な部分が商売に必要な費用であり、かつ、その必要な部分を納税者が証明できる場合に限り経費として認める」とされています。

つまり、「家事関連費を経費として認めてほしければ、自分で計算根拠を考えてちゃんと証明しろ」ということです。ずいぶん上から目線だとは思いますが、お上が決めたことなので守りましょう。

経費と生活費に按分できる費用

経費と生活費に按分することを「家事按分」と呼びます。家事按分が認められるのは、以下のような費用です。

自宅兼店舗(又は事務所)の水道光熱費(ガス料金・電気料金・水道料金)、家賃、修繕費用、固定資産税、建物の減価償却費等

パソコンのプロバイダー料金やスマートフォン・携帯電話の通信費

配送に兼用している自家用車のガソリン代、車検などの点検費用、自動車税・自動車重量税、自賠責・任意保険の費用

家事按分に使う割合①自宅兼店舗

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では何の割合で按分すればよいのでしょうか。まず基本的な按分ルールを理解し、そのうえで、なるべく多く経費に算入できる有利な按分方法を考えましょう。

自宅兼店舗・事務所に関わる費用は、自宅として使用している部分と、店舗に使用している部分の床面積の比率で按分します。この場合、玄関・トイレなどを共用している場合は、共用部分の床面積は含みません。

ただし、リビングのような生活空間でパソコン作業をしているような場合は、作業場所専用として使っている訳ではないので、家事按分するには無理があります。作業と生活の時間比で按分するといった方法も考えられますが、奥さんやお子さんが生活している場で仕事をしているようなケースでは難しいでしょう。

この割合で按分する費用には、家賃や固定資産税、建物の建築費が含まれます。

固定資産税は、持ち家の場合にかかる税金で、毎年5月前後に住んでいる地域の市町村(23区は都税事務所)から納付書を送ってきます。借家の場合はかかりません。

建物の建築費は、ちょっと難解です。例えば飲食店を2千万円で新築したとします。この場合の2千万円をその年の経費として算入するわけではなく、20年間に均等に百万円ずつ経費を割り振ります。この割り振った経費が減価償却費で、20年という期間を耐用年数と呼びます。

家事按分に使う割合②水道光熱費

では、1階が飲食店で2階が自宅という場合の水道光熱費はどうでしょう。普通は家賃と同じように床面積の比率で按分します。

ただし、飲食業は水道も電気もガスも、生活シーンと比べ物にならないぐらい使うケースが多いようです。
店舗と自宅が構造的に分離されている、つまりいったん外に出ないと行き来できないようになっていれば、電力会社は別々にメーターを付けてくれます。

そうでなければ、スマートメーター(デジタルでリアルタイムの使用量を測定できる便利もの、無料で設置も可能です)と使って、お店の営業時間に増えている電気量で証明する方法もあります。

その他、業務用冷蔵庫や温蔵庫のように電気を食う器具類の標準ワット数から、概算で按分する方法もあります。自分なりに工夫して有利な按分方法を見つけましょう。

家事按分に使う割合③自家用車兼営業車

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配送用の車を日常生活に使っている場合も、注意が必要です。平日は配送、土日は生活用で5:2とかいう荒っぽい按分だと、税務署に突っ込まれます。とくに保育園への送り迎えを指摘されるようなケースも耳にしますよ。

かなり面倒ですが、3か月前後で構わないので運行記録をつけて、按分の根拠とするのも一つの方法です。
税務署の職員も人間なので、苦心して作った按分の根拠はみとめてくれます。

駐車違反で切符を切られたら

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取引先との約束の時間に間に合わず、ついついスピードを出しすぎたということもあるでしょう。ほんの少しだからと路上に停めて得意先を訪問、戻ってきたらあの黄色い駐禁ステッカーが!よくある話です。
駐車違反やスピード違反で納付した罰金や反則金も、業務中なら経費に算入できるのでしょうか?

罰金や反則金は、理由の如何を問わず経費として認められません。経費として認めたら、税務署が違反を許容しているととられかねません。「ルールを守らなかったあなたが悪いんでしょ。経費には算入できませんよ」という訳です。

同じ理由で、カルテルや談合、下請けいじめなどで課される課徴金、税金の納付が遅れた場合の延滞金など、法律違反で国から徴収される罰金は経費に算入できません。具体的には、所得税法45条に必要経費に算入できないもののリストが載っています。

微妙な費用は大部分が生活費扱い

自営業者は経営者としての顔と、プライベートの顔を使い分けています。経営者として得意先と食事をした、飲みに行った、中元歳暮に使った費用は経費として認められます。

ではロータリークラブの会費はどうでしょう。そうした会には地元の名士が集まりますので、商売につながる話を紹介してもらえることも少なくないとは考えられます。ただし、プライベートでの親睦の面がないとは言えず、家賃を床面積で按分するような合理的な基準も考えられないので、全額が生活費とされてしまいます。

同窓会費も同じです。例えばお医者さんなどのように、大学時代の同窓会を、仕事を紹介してもらえる場として活用しているという話はよく聞きます。やはり同窓会もプライベートの側面が強く、合理的な按分基準が見当たらないので、経費には認められません。

英語でのコミュニケーションがビジネス上欠かせない。そんな想いで英会話学校に通い始めた自営業者さん、レッスン料金を経費で落としたところ税務署から生活費認定を受けました。仕事でたとえ必要でも、自営業者個人のスキルを高める面も否めないので経費としては認めないという訳です。ちなみに、スタッフさんの英会話レッスン料金は経費OKです。

家族旅行に、長く勤めてくれているスタッフさんを連れて行った場合も経費として認められません。企業が従業員の慰安旅行を負担した場合には経費に算入できますが、家族旅行の例では、家族旅行にたまたまそのスタッフさんが同行しただけなので、従業員の慰安旅行には当たらないというのがその理由です。

ダメ出しパターンをいくつも紹介しましたが、どちらか判別がつかない費用は、経費として認められることは無いと覚悟しておいて間違いないでしょう。

訴えてもムダ?大事なのは主体的に判断すること

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こうした微妙な話は、国税不服審判所の裁決事例サイトに載っています。審判所とは、税務署の決定に不服がある場合に、申し立てをするところです。
つまり税務署のジャッジが気に食わなければ、訴えることはできます。裁決事例に載っているということは、税務署に頭にきて訴えた自営業者がいたということです。
ただし、上記のダメ出し事例でもわかるように、税務署のジャッジが覆るのは1割程度に過ぎません。

なぜでしょう?国税不服審判所の審判長をはじめ、お偉方のほとんどは、実は税務署からの出向者です。無事に勤め上げれば、定年間際に古巣での幹部ポストが待っています。そんな人たちにどれだけ期待ができるでしょうか?

ただし最近は流れが少しずつ変わり、納税者側が勝利する事例も増えてきています。あまりにも税務署寄りのトレンドが変わり、納税者の主体性を重んじる文化が根付くことを願ってやみません。

みなさんも、税務署の窓口職員や無料相談の税理士の言いなりではなく、家事按分に当たって、自分なりに練り上げた按分基準にチャレンジしてみてはどうですか?

まとめ

自営業の場合、店舗兼事務所や自家用兼営業車の費用を、経費と生活費に按分はいけません。しかし、正しい按分の知識を身に着けることで、税金も安く抑えることができます。

自宅兼店舗の家賃等は、自宅と店舗の床面積の比率で按分します。水道光熱費は、床面積の他に、メーターを分けるなど工夫することで、経費への算入額を増やすこともできます。

税務署に、より多くの金額を経費として認めさせるのは、簡単ではありません。壁は高いですが乗り越えられないわけではありません。チャレンジの価値はありますよ。

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ライター紹介

小野みさ代

小野みさ代

株式会社One's Brain 代表
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