1. TOP
  2. 亡くなってからでは遅い!相続税の仕組みをわかりやすく簡単に解説します!

亡くなってからでは遅い!相続税の仕組みをわかりやすく簡単に解説します!

ご両親やご主人が亡くなられ、四十九日の納骨を済ませてほっとしたのもつかの間、新たな面倒事(人によっては天の恵みかもしれませんが)が降りかかってきます。

それは物故された方からご遺族への遺産の相続銀行や役所に何度も足を運び、書類を集め、兄弟たちとも遺産の分け方を相談しなければなりません

それだけではありません。遺産を貰ったら税金を払わなくてはいけません。それが相続税です。

今回は相続税の基本的な仕組み、支払いに当たっての手続き、亡くなる前に節税のために手を打つべきこと、さらには、相続税手続きの前手にやっておかなければならない、遺産相続の手続きについて解説します。

あわせて、相続税を正しく理解するために、制度設計の根っこにある考え方についてもご紹介します。

遺産をもらえば必ず相続税がかかる訳ではない

child-1429190_640
相続税とは、遺産にかかる税金です。ただし、税務署も何が何でも税金をむしり取ろうとはしません。大した遺産が無ければ、当然のことながら相続税はかかりません。ではいくらから相続税がかかるのでしょうか?

お父様が亡くなられて、残されたご遺族がお母様とお子様3人であるケースで説明します。
この場合ですと

3000万円+600万円×4名(法定相続人の数)=5400万円

が基礎控除額です。
お父様の遺産総額が基礎控除額以下であれば、相続税はかかりません。

ちなみに、基礎控除額は以前は、

5000万円+1000万円×法定相続人の数

で計算されていましたが、2015年税制改正で大幅に引き下げられました。

この改正の目的は課税ベースの拡大です。それまでは、物故された方の20人に1人にしか相続税が課税されていませんでした。改正によりこれが10人に1人に広がりました。相続税が多くの人たちにとってより身近な税金となってきたのです。

遺産が多ければ多いほど税率が高くなる

gold-bullion-163553_640
相続税の特徴の2番目は、遺産が多ければ多いほど税率が高くなる超過累進税率です。例えば、(基礎控除を差し引いた後の)遺産が1000万円以下なら相続税率は10%、相続税額は100万円です。

遺産が1億円の場合、相続税率は30%、1,000万円の場合の3倍です。相続税額は1億円×30%-控除額700万円=2,300万に達します。遺産額は10倍であるにもかかわらず、相続税は1,000万円の場合の23倍です。

さらに10億円!ならどうでしょう?相続税率は55%、1,000万円の5.5倍です。相続税額は10億円×55%-7,200万円=4億7,800万円、1,000万円の場合の実に500倍近く、遺産の半分近くが税金です。

なぜ税率が同じじゃないの?

この超過累進税率方式はほかの国でも採用していますが、日本は世界でも例をみないほど、累進カーブがきつい、つまり金持ちに厳しい税率になっています。

根っこにあるのは応能負担、つまり「社会的基盤の維持に必要な費用は、担税力のある者が能力に応じて負担すべきである」という考え方です。

「まちのおまわりさん・消防士・道路の整備・社会福祉などの公共サービスにかかるコストは、お金をたくさん持っていて余裕がある人が負担しましょうよ。」ということです。

一方で、イギリスなどは超過累進税率を採用していません。さらに世界には、中国・タイ・シンガポールなど、相続税自体が存在しない国もあります。

こうした国では応益負担、つまり「公共サービスにかかるコストは、みんながサービスを受けているんだから、金持ち貧乏関係なくみんなで負担すべきでしょ」という考え方が強いのです。国民性の違いでしょうか。当然こうした国の貧富の格差は半端なく大きいです。

あなたはどちらの考え方に賛成しますか?

遺産相続の手続きは時間がかかる!①遺産を調べる

clock-1817877_640
「お前は長男なんだから、遺産相続の手続きやってくれる?」

ちょっと待ってください!安請け合いしたら、後々大変ですよ。引き受けるなら、その分いくらか遺産を多くもらうくらいの約束を取り付けても良いぐらいです。そのくらい面倒なのです。

順を追って説明します。まずは遺産を調べる手続き、いや、手続きというより寧ろ作業です。

一言でいえば、「家探し(やさがし)」です。亡くなられたご親族の家の中を、それこそ本棚までひっくり返して探し出します。経験のある方はわかると思いますが、決して気持ちの良いものではありません。そして時間がかかります。少なくとも1日では終わりません。

土地や建物に関しては、権利証か、それが見つからなければ、市役所から送られてきている固定資産税の納付書を探します。その上で土地の所在地の法務局に問い合わせ、登記簿を取り寄せます。

預金や株・投資信託はどうでしょう。通帳があればよいですが、なければ、銀行・証券会社から送られてくる投資報告書などの書類、それもだめなら、おくられてきたカレンダーなどのノベルティ、営業担当の名刺などから手繰り寄せます。そして金融機関にコンタクトを取り、残高証明書を発行してもらいます。

さらに、現金・商品券・外国通貨など、宝探しのように見つかることもあります。大した金額にならない?いえいえ、積み上げると結構な金額になりますよ。少しぐらいなら、役得にしている方も多いようです。ちょっとした国内旅行ぐらい行けますよ。だって、こんな面倒な手続きを押し付けられたんですもの、ご褒美ですよね。

遺産相続の手続きは時間がかかる!②遺産がもらえる人を確定する

lego-1044891_640
遺族が誰だかわかりきっていても、それを証明するために、亡くなられた方の戸籍謄本を取り寄せなければいけません。
それだけではすみません。結婚・養子縁組さらには戸籍法の改正により、戸籍が変わる場合があります。そんなときは、古い戸籍を(原戸籍)を取り寄せなければなりません。しかも古い戸籍と新しい戸籍はそれぞれ別の市町村に問い合わせなければなりません。

故人にお子さんがいない場合、ご兄弟も相続の権利があります。この時は、故人のご両親(とっくに鬼籍に入ってます)の出生時までの戸籍を調べなくてはなりません。

戸籍を辿るときは、古い戸籍の地名から、その戸籍を管理している市町村を手繰り寄せます。ところが、地名がどこのことなのかさっぱりわかりません。例えば、「淀橋区角筈」と書いてあれば、今の西新宿のことで、原戸籍は新宿区に問い合わせるといった具合です。
そして、原戸籍を眺めてみると、故人は離婚歴があり、他に子供がいる!なんてことも稀ではありません。

遺産相続の手続きは時間がかかる!③遺産の分け方を協議する

tangerines-1721633_640
遺産と貰うべき遺族がわかったら、今度はどう分けるかを相談します。特別の事情が無ければ、法定相続分、つまり兄弟間では平等に分けるのが基本です。後でもめないようにするためには、生前の財産分けや生命保険など、遺産以外も洗いざらい出させること、遺族の中でまとめ役を決めておくことが欠かせません。

話し合いがついたら、協議書を作り、全員の署名と実印を押印します。印鑑証明書の添付も必須です。

遺産相続の手続きは時間がかかる!④預金の解約、車の名義変更等

預金を引き出したり、株・投資信託を現金化するのも大変です。金融機関はお金を取り扱うので手続きは厳格です。手続きには、亡くなられた方と相続人全員の戸籍謄本(原戸籍謄本含む)、相続人全員の実印が押された同意書と印鑑証明書が必要です。

この同意書は2種類あり、現金化した後の振込額と口座名まで記載するタイプと、「手続き人に全部お任せします」という委任状タイプに分かれます。前者のタイプはいちいち作るのも大変なので、できたら委任状にハンコを押してもらうのが効率的です。

では逆にあなたがご兄弟に手続きを任せている側だったら?そのときは、絶対に委任状にハンコを押してはいけません。どうごまかされてもわからないからです。

その他、自家用車などの名義変更・売却手続きも意外と面倒です。

以上、①を除いた手続きは代行してくれる業者がいますが、当然お金が馬鹿になりません。全部頼むと40から50万円は覚悟すべきです。自分で手続きするかどうかは、お仕事の都合にもよりますが、経験しておけば、今後似たようなケースが起きたときにも役立ちますよ。

相続税の申告・納付手続きに挑戦しよう

man-272676_640
遺産の分け方が決まったら、今度は相続税を支払わなければなりません。相続税は、故人が亡くなられてから10か月以内に、故人のお住まい(あなたのお住まいではありません)を管轄している税務署に納付します。この時、遺産の内訳などを記載し、税金を計算した申告書を提出します。

申告、納付は税理士にお願いすることもできます。
確かに、故人から事業を継承する、農地や森林など特殊な遺産を引き継いだようなケースでは、専門の税の知識も必要です。そんなときは税理士に頼むのが得策でしょう。

ただし、遺産が持ち家とそこそこの預貯金・株・投信、もしかしてアパートも経営している、という程度でしたら、自らの手による申告・納付も出来ないことではありません。

勿論、簡単なこととは言いませんが可能です。まずは国税庁HPに掲載されている申告書手引きを読み込みます。その上でわからない点を税務署の相談窓口に問い合わせます。そうでなければ、税理士に支払う報酬、例えば遺産総額1億円なら100万近くは覚悟しましょう。

相続税の優遇措置と亡くなる前にできること

skyscraper-450793_640
都内に持ち家がある場合、50坪ほどの土地でも評価額が1億円を超えるケースはざらです。都内で故人と同居していたようなケースでは、相続税が払えずに生活の場を失いかねない、というはめになりかねません。

そこで、敷地面積が330㎡までの居住用の土地は、その評価を8割減額する特典が認められます。例えば評価額2億円の土地でも、8割減額されて4千万円まで評価額を落とせます。

もちろん、この特典を受けるには、相続人がその家に住むことが必須条件です。ですので、故人が亡くなられる前に、誰がその家に住むことにするのか、または前もって同居を始めるか、話し合っておくのが賢明です。

まとめ

相続や相続税の問題は、誰にでも、そして場合によってはある日突然降りかかります。

遺産をもらえる人の全員に相続税が課されるわけではありませんが、相続税の課税ベースは強化されており、亡くなられた方の10人に1人が相続税の課税対象と言われています。とくに土地の値段が高い三大都市圏では、相続税を支払わなければならない人の割合がグッと上昇します。

相続税には基礎控除があり、例えば遺族が3人なら4800万円までは課税されません。また累進課税方式を採用しており、遺産が多いほど税率が高くなるということはよく覚えておいてください。

また、相続に当たっては遺産の確定・相続人の確定・遺産の分割・預金等の解約など、面倒な手続きが続きます。

相続税の申告・納付は、国税庁HPで調べて、わからないところを税務署に問い合わせるなどすれば、自分でやることも可能ですが、正直かなり大変ですのです。

持ち家について税金面での優遇を受けるには、生前に対策を打っておくことが欠かせません。

投資が苦手な方にお勧め!銀行預金と貯蓄型保険を活用した資産運用術

お金持ちはかけ算、貧乏人は足し算

\ SNSでシェアしよう! /

マネーの神様 | 本物の投資家が教える 自分にあったお金を稼ぐ方法の注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

マネーの神様 | 本物の投資家が教える 自分にあったお金を稼ぐ方法の人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介

小野みさ代

小野みさ代

株式会社One's Brain 代表
【詳細はコチラ】
株式会社One's Brain 事業内容

この人が書いた記事

  • 申請しないと損!出産・育児でもらえる公的手当と給付金

  • 「年収1億円」の生活実態!1日に使えるお金は10万円以上

  • 共働き夫婦の家計が危ない!40代で陥りがちな教育費問題

  • 保険の生前贈与による相続対策は本当に有効か?

関連記事

  • 月々の家計をコントロール!結婚した時から始まる夫婦のマネープラン 

  • 保険の生前贈与による相続対策は本当に有効か?

  • 旅行計画は早めに!ふるさと納税でもらえる宿泊券がスゴイ!

  • どのぐらい貯めておくべきか?独身で老後に必要なお金とは

  • マイホームを買ったら税金が戻る、住宅ローン控除ってどんな制度?

  • 保育園と幼稚園の費用はどれだけ違う?費用比較とその理由とは