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超低金利時代の救世主?外貨預金の仕組みとメリット・デメリット 

みなさんは、将来に備えて貯蓄をしていますか?老後のため、お子さんの大学入学、将来のマイホーム資金と、理由はさまざまでしょう。ところが、今や銀行にお金を預けていても利息はほとんど付きません。

低金利は世界的なトレンドです。とくにヨーロッパと日本では、長く続くデフレを打開するために、マネーをジャブジャブと流し、低金利に誘導しています。アメリカもリーマンショックからの脱却を目指し、ゼロ金利を導入しました。それでも、日本の低金利は突出しています。

最近(2016年11月現在)はネット銀行系の高金利が話題ですが、それでも0.2%程度です。100万円を10年間預けて2万円の利息しか乗りません。都市銀行系に至っては0.01%という水準です。

そんな中で、最近は高い利回りが確保できる外貨預金に注目が集まっています。今回はそんな外貨預金のメリット・デメリットについて、仕組みを交えて解説します。

外貨預金のメリットは高い利回りと為替差益

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外貨預金の最大の魅力は、高い利回りです。
世界的に低金利と言っても、海外の金利は日本よりはるかに高いのです。アメリカドルでも1%、ニュージーランドドルなら2%近い利回りを確保できます。新興国ならさらに高い利回りが期待でき、トルコリラなら4.5%前後、インドネシアルピアだと5%前後、南アフリカランドは6%に達します。

新興国は経済が急速に成長していることもあり、かつての日本と同じように金利が高めなのです(日本の郵便貯金も、1980年代には金利12%という時代もありました。10年預けておくと、3倍にもなる計算です)。

例えば100万円を南アフリカランドに10年間預けておくと、なんと80万円もの利息を受け取ることができます。

2番目は為替差益です。
為替が大きく円高に振れている場合、外貨で預けていれば将来の為替差益が期待できます。ちなみに2012年末の円ドル相場は79円でしたが、2016年末には118円まで円安が進みました。かりに2012年にドル預金100万円を預けていたら、50万円の為替差益を享受できたでしょう。

3番目は元本保証です。
外貨預金も預金の一つであり、株式や投資信託と異なり、外貨建てでの元本が減ることはありません。

外貨預金のデメリット①デフォルトリスク

外貨預金のデメリットの1番目はデフォルトリスクです。外貨預金のメリットに元本保証を上げましたが、預けている銀行が倒産などでデフォルト(債務不履行)したらその限りではありません。

国内銀行に預金している場合は、例えばその銀行が破たんしても、日本の預金保険機構により、1000万円までは元本だけでなく利息も保証されます。これをペイオフ制度と呼びます。ちなみにペイオフ発動は最終手段(過去に発動は日本振興銀行の1件のみ)であり、銀行が不振に陥っても、一般的には政府が救済してきました。

しかし外貨預金はペイオフ制度の対象外なのです。

海外にも預金保護の仕組みはある

日本では2003年の足利銀行国有化を最後に、大きな銀行破たんは起こっていません。一方で世界に目を向けると、ギリシャの金融危機は現在も進行中であり、ヨーロッパ中央銀行からの資金供給が無ければギリシャの銀行はとっくに倒産していたでしょう。イタリアの某大手銀行の破綻は秒読み段階で、影響は世界中に及ぶともいわれています。

こうした銀行破たんは預金者に影響を及ぼす可能性があります。一時期高金利で世界の投資家を呼び込んだアイスランドは、リーマンショック後の銀行危機に当たり、外国人預金の公的資金による救済を国民投票で否決しました。その結果、イギリスやオランダの投資家は大損したと言われています。

だからといって、金融機関が倒産したら無条件に無一文に帰すわけではありません。アメリカのFDIC(Federal Deposit Insurance Corporation、連邦預金保険会社)をはじめとして、海外主要国は日本と同じように預金保護の制度を整えています。

ただし、国によって保護の範囲も異なりますし、そもそも預け入れる銀行が制度に加盟していないケースもあります。外貨預金に預ける際は、国内銀行の窓口に確認するなど、入念な下調べが欠かせません。

外貨預金のデメリット②手数料がかかる

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国内の銀行に預けている場合、手数料を意識することは殆どありません。ATMでの預け入れや引き出しも時間内なら無料です。
一方で、外貨預金にはさまざまな手数料がかかります。

まず預入時と引き出し時には為替手数料がかかります。
テレビで「1ドル108円」と報道されるのは、仲値と言って、毎日10時ごろの為替相場に基づき、銀行が顧客に提示する為替レートです。この仲値に銀行は為替手数料を載せてきます。

都市銀行の例で説明します。例えば仲値118円なら、預入時の為替レートは通常1円の為替相場を載せて119円です。顧客に外貨を売ることになるので、これを電信売相場(TTS、Telegraphic Transfer Selling rate)と呼びます。

引き出し時の為替レートは逆に1円を引いて117円です。顧客から外貨を買うことになるので、これを電信買相場(TTB(Telegraphic Transfer Buying rate)と呼びます。

顧客にとっては、119円で買ったドルを117円で売る訳ですから、2円のスプレッド(手数料)がかかる訳です。率にすると約2%に相当します。下手をすると金利を上回りかねません。

ちなみにネットバンクなら、このスプレッドは0.5円前後に抑えられています。

また、基軸通貨であるドル以外の通貨の為替手数料は、当然のように割高になっています。

ところで、海外旅行に良くいかれる方は、ドル紙幣に国内で交換するとき、もっと手数料を取られていることをご存知でしょう。キャッシュの管理は手間がかかるので、電信による取引より手数料が高いのです。

外貨預金のデメリット③金利の鞘が抜かれる

三番目のデメリットは、金利の鞘抜きです。

確かに外貨預金の金利は高めですが、現地の銀行に預けた方が金利はずっと高いのです。例えば定期預金の指標となる10年物国債の利回りは、アメリカで2.44%です。ところがアメリカドル建ての外貨預金の利回りはせいぜい1.0%です。インドネシアも現地の銀行に直接預ければ金利は7.5%ですが、インドネシアルピア建ての外貨預金利回りは5%前後です。その差はどこへ行ってしまうのでしょうか。

外貨預金とは、国内銀行を窓口として預金する外貨建ての預金です。窓口銀行は、通帳にその残高を記帳(クレジット)しているだけで外貨を保有しているわけではなく、外国の中継銀行(コルレス銀行)に顧客の外貨預金を預けています。

当然窓口銀行は金利の鞘を抜きます。ただし、素人が考えても鞘抜きの幅が大きすぎると感じざるを得ません。

さりとて海外に口座を作るのは

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それなら海外の銀行に直接口座を作ればよさそうな話です。とはいうものの、それほど簡単ではありません。どこの国でもそうですが、その国に住んでいない人(これを非居住者と呼びます)に対して銀行の壁は厚いのです。誰かの紹介か、取引実績があるか、その国に将来住む予定があるかなどを問われます。そもそも現地に出向かないと口座が開設できない銀行が多いのです。

グローバル化が進んでも、そのあたりの事情は変わりません。むしろ9.11以来、テロリストをはじめとする犯罪組織のマネーロンダリング防止を強化するねらいもあり、非居住者の口座開設はむしろハードルが高くなっています。

加えて、日本人の苦手な言葉の壁がそびえています。

外貨預金のデメリット④円高に動くと損をする

円安に動くと為替差益を享受できますが、逆もあります。円高に動けば為替差損が生じます。円高の時に預ければよいと思うかもしれませんが、為替相場は難しいのです。相場を知り尽くした大手企業の運用担当者でも、読みを間違えて多額の損失を出す場合もあります(たまに新聞に載っています)。

為替予約といって、満期時の為替相場を予約しておく方法もありますが、あまりお勧めできません。例えば、ドル建て預金なら、為替予約のレートには日米の金利差が反映されます。

例えば、ドルの現物レートは現在(2016年11月現在)107円ですが、先物予約レートは1年物で102円です。その差(スプレッド)5円が金利差です。2年物、5年物と期間が延びればスプレッドはさらに広がります。つまり為替予約をすると、外貨預金の旨みである高利回りが吹き飛ぶのです。

外貨預金と税金

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メリット・デメリットのどちらでもありませんが、税金について説明しておきます。
国内の銀行に預金する場合、税金のことはあまり意識しませんが、実は源泉徴収と言って、利息からは税金が天引きされています。例えば利息が100万円なら、20.315%(所得税15%、住民税5%、復興所得税0.315%)の203,150円が差し引かれ、銀行がまとめて税務署に納付しているのです。

外貨建て預金の場合は、この源泉徴収がなされません。外国の銀行は天引きしてはくれないので、自分で申告して税金を納付しなければなりません。
例えば、アメリカは海外からの資金を呼び込むために銀行預金利息を非課税としていますが、その代わりに、日本に税金を納めないといけないのです。

最近は富裕層を中心に海外に資産を移し、利息などを申告しないケースが相次いでいるため、税務署が目を光らせています。銀行は海外送金記録を全て税務署に提出しているので、放っておくと申告漏れを指摘されかねません。

また、円安で為替差益が出たら、その分も雑所得として申告しなければなりません。給料など他の所得と合算され、累進税率が課税されます。逆に円高で為替差損が出た場合は、申告すれば税金が戻ってくるケースがあります。

最後に-投資のエントリーとしての外貨預金

以上、外貨預金のメリット・デメリットを解説しました。デメリットを考えると、外貨預金はそれほどうまみのある金融商品ではなさそうです。
それでも、定期預金ぐらいしか経験のない方にとっては、外貨預金は投資のエントリーとしてはふさわしいのかもしれません。そうした方には、証券会社の店頭カウンターやインターネットを介しての取引はハードルが高いでしょう。なじみの銀行の担当者が紹介してくれる商品なら安心なのもよくわかります。
外貨預金を少額で始め、海外への投資がどんなものかを経験した後で、さらに海外公社債・株式・投資信託などに幅を広げていけばよいのです。
ちなみに海外口座の開設ですが、最近では非居住者に冷たい国ばかりではありません。海外からの資金を呼び込みたいオフショア(香港、シンガポールなど)では、外国人の口座開設を歓迎しています。こうしたトレンドを利用するのも選択肢の一つです。ただし、税金の申告はお忘れなく。税務署は海外取引には目を光らせていますよ。

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by マネーの神様編集部

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ファイナンシャルプランナー、不動産投資家、起業家、トレーダー、ネットビジネス会社経営者、行政書士等が集まる、ちょっと不思議で多くの面白い情報が飛び交う編集部です。

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