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シングルマザーをサポート!母子家庭向け手当の金額と手続き

子育ては何かと大変です。小さいうちはすぐ熱を出したり、具合が悪くなったりと、何かと手がかかります。そして何より、お金がかかります。世のお母さんたちは何かと大変です。

ましてや、シングルマザーともなれば、重圧は全部お母さん一人にかかってきます。お子さんの世話をしていく中で、働く時間も制約されます。仕事もパートタイマーや派遣社員が中心です。

そんなシングルマザーを経済的にサポートするために、政府や自治体は母子家庭向けの手当を設けています。ところが、数々の支援制度が実は曲者で、許可のハードルがやたら高かったり、申請手続きが面倒だったりするのです。

今回は母子家庭向けの手当ての種類や支給額、支給許可にたどり着くまでの手続きのポイントについて考えます。

「私には関係ないわ」という方も是非お読みください。母子家庭への支援のありかたは、社会全体の問題でもあります。それに自分がこの先も関係ないとは、誰にも言えません。


増え続ける母子家庭と離婚


母子家庭は増え続けています。18歳未満の児童のいる母子家庭は、25年前の55万世帯から82万世帯と1.5倍に増えています。全世帯数に占める比率でみると、3.4%から6.8%と倍増しています。つまり子供のいる世帯は減っているのに、母子家庭世帯は増加しているのです。

母子家庭となった理由の8割は離婚で、未婚女性(シングルマザー)も1割近くに達します。25年前は死別も3割を占めていましたが、今は1割未満に過ぎません。
実際、離婚件数は戦後ずっと増え続け、昭和46年にはじめて10万件を超え、今や25万件前後に急増しています。

ちなみに母子家庭となった時の末っ子の年齢は、半数以上が5歳未満です。幼い子を抱えての厳しいスタートを迎えるのです。


支払われない養育費

離婚後の生活設計に、養育費は支えです。ところが現状を知ると、暗い気持ちになってきます。

離婚時に「養育費を払います」と約束するケースも全体の4割に過ぎません。さらに、実際に払い続けるのは、僅か2割です。暴力をふるう、家に生活費を入れない、定職に就かない、外に愛人を作る、辛抱しきれずに別れる、渋々養育費の支払いに合意しても途中で滞る、といったところでしょうか。

ちなみに、養育費を取り決めなかった理由の半数は、「相手に支払い能力がない」、次に多いのが「これ以上相手とかかわりたくない」だそうです。結局甲斐性なしだったということですね。


母子家庭の生活は厳しい

母子家庭の多くは、厳しい生活を送っています。最近は日本でも格差拡大が話題となっており、相対的貧困率は15%に達しています。さらに母子家庭の場合は55%で、なんど半数以上が貧困ライン以下の生活を送っているのです。

絶対的貧困とは、本当に生きていけないほどの貧乏で、1日当たり1.25ドル(150円前後)以下の水準と定義されています。アジア・アフリカ・南米のスラムや、路上生活で暮らす人々です。
相対的貧困とは、一般的な家庭の半分以下の年収水準を意味します。つまり、世間並みの生活ができないということです。


非正規労働の比率も高い


母子家庭世帯の平均年収は180万円で、2人親世帯600万円の1/3以下です。就労状況も不安定で、半数が非正規での労働を余儀なくされています。非正規の場合は、平均年収も125万円まで低下します。

結婚・出産を機に一旦仕事を辞めてしまったり、パートで働いていたりすると、正社員での再就職が難しいのも確かです。とくに日本企業の場合は、終身雇用の慣習が根強いのもハードルになっています。

非正規労働のウエイトも、母子家庭のおかれた状態によって一律ではありません。末子が6歳未満のご家庭では、育児のために働く時間が制約され、非正規労働を選ばざるを得ないのも確かです。末子が2歳未満の過程では、非正規就業が7割に達しています。保育所の増設等で育児の負担を軽減すれば、正規労働への就業率アップが期待できます。


児童扶養手当と児童手当は別のもの

このように、生活の面でも仕事の面でも、母子家庭を取り巻く環境は厳しいのです。そんな中で、暮らしと子供を守っていくためにも、政府や自治体が用意しているなサポート制度の活用が欠かせません。

母子家庭への経済的な支援としては、児童扶養手当を実施しています。

ご存知の方には釈迦に説法ですが、児童手当と児童扶養手当はそれぞれ違う制度です。

児童手当は、一般家庭を含めた子育て支援制度で、中学生以下の子供がいれば、一人当たり月額10000円(3歳未満は15000円、3人目以降は3歳以上でも15000円)を支給する制度です(ただし、所得制限があります)。


母子家庭への経済的支援-児童扶養手当

児童扶養手当は、ひとり親世帯の生活安定と自立促進を支援するための給付制度です。
母子家庭の他、父親が精神障害の状態にある場合、生死が不明である場合、1年以上の禁錮又は懲役の状態にある場合が支給対象です。

手当の基本月額は最高(全部支給)で42000円が支給されます。子供2人で10000円、3人目以降で1人6000円ずつ加算されます。この基本月額は、物価水準や世間の所得水準により毎年改定されます。

基本月額は所得および扶養するお子さんの数によって減額(一部支給停止)されます。お子さんが2人の場合、所得が95万円以下なら全額が支給され、所得が増える毎に10円ずつ減額され、所得268万円で支給額がゼロになります。

所得=年収ではありません。所得95万円は年収ベースでは330万円(月平均28万円)、所得268万円は年収550万円(月平均46万円)に相当します。

ちなみに、2002年度法改正により、所得に養育費の8割が算入されることとなっています。


少しずつ改善されている児童扶養手当


10円刻みの減額は2002年に法改正で導入されました。それまでは全額・半額・支給なしの3段階だったのが改善されたのです。1985年以前は、全額・支給なしの2段階しかありませんでした。

また2人目以降の加算額が1人目より大幅に減らされるのも、従来より問題とされてきました。そうした声を背景に、2016年度に法改正され、ほぼ倍額に増額されました。2人目以降の増額は1980年以来、3人目以降の増額は1994年以来となります。ただしそれでも、2人目以降の支給額は一人目の1/4以下です。

その他、東京都では、18歳までのお子さんを抱える母子家庭に対して、月額13500円の児童育成手当を支給しています(所得制限があります)。


離婚後手続きはお早めに

児童扶養手当は、児童手当に比べると、その手続きははるかに煩雑です。

児童手当の場合は、市町村に、出生時および引っ越した時に申請手続きします。申請は郵送も認められます。

手続きに当たっては、請求請求書に健康保険証のコピーを添付します。引っ越してきた場合は、所得証明書の添付も必要です。その他、毎年6月に、所得制限に引っかからないかどうかをチェックするために、現況届の提出が求められます。

児童扶養手当の場合も申請窓口は市町村です。児童扶養手当の支給は4月、8月、12月に4か月分をまとめて支給します。

離婚後、申請が遅れると、離婚から申請までの期間はさかのぼって支給されません。離婚で精神的にもダメージが大きい時期ではありますが、申請書類も多く認定まで時間もかかるので、なるべく速やかな申請が欠かせません。


申請手続きは大変です

児童扶養手当の手続きに先立ち、多くの市町村では予約による事前相談を義務付けています。これは、家族構成(母親の両親との同居、どちらが経済的に面倒を見ているか等)、住まいの状況(持ち家か民間賃貸か公営住宅か等)、所得や就業の状況により申請書類が変わってくるので、ヒアリングが欠かせないのが理由です。

申請書類は申請者の状況によって異なりますが、認定請求書に、養育費等の申立書、預金通帳の写し、所得を証明する書類、公的年金給付等受給証明書、別居監護申立書、保護命令決定書、拘禁の証明書など、一般には耳慣れない書類の添付が必要です。

同居している親族に一定の所得がある場合には、手当の全部または一部が減額される可能性があります。

一度支給が認定されたからといっても安心できません。年に1回は現況届を提出しなければなりません。

途中で全額支給停止または減額されることも少なくありません。

児童手当は、事実婚関係にある男性がいる場合は支給が停止されます。相手の男性の経済力は一切関係がありません。事実婚の基準は、自治体によってもバラバラです。ご近所から通報されるケースも多いと聞きます。

また、児童扶養手当は、あくまで母子家庭の自立支援が目的です。手当の支給開始から5年経過した時に、就業していない場合には、支給額が半分に減額されます。


金銭支給以外の母子家庭支援


直接的な金銭支給以外にも、国や自治体では、さまざまな母子家庭支援を提供しています。

多くの自治体では、母子家庭に対し、医療費の助成を実施しています。児童扶養手当と同じように所得制限があります。助成内容は、自治体によりばらつきがあります。

その他、就労支援策として、安定した収入確保につながる資格取得に対して、費用の2割(上限10万円)を補助しています。


最後に-母子家庭の自立への道

母子家庭に対する支援策について、児童扶養手当を中心に解説しました。

児童扶養手当の支給対象者は増え続け、1980年代に入り50万人を突破、2016年現在では100万人を突破しています。財政的負担も5000億円に達しています。

本来は、自立支援が児童扶養手当制度の趣旨ですが、実態としては支給が長期化・恒久化しています。母子家庭が手当頼りの生活から抜け出すには、安定した収入の確保が欠かせません。

一つは養育費の確保です。離婚した父親の半数以上は、養育費の支払い能力があるとも言われています。そうした現状を踏まえると、個人的には、児童扶養手当と養育費を結び付け、自治体により養育費を督促・徴収することが有効ではないかと考えます。

働くスキルの不足も障害です。准看護師・看護師・ヘルパー・作業療法士といった資格は、正規就業を高めるファクターになることが、さまざまな調査でも実証されています。

資格取得を後押しすれば、経済的な自立にもつながります。一方で、現状の資格取得支援の給付は20%に過ぎず、これではインセンティブにつながりません。給付率アップなどの支援策強化で資格取得ひいては経済的自立を促進すれば、手当の抑制にもつながります。

母子家庭へのサポートは、何も金銭による母子家庭への経済的な支援だけではありません。きちんと稼ぐことを拒む、こうしたハードルを下げる就業支援が欠かせないのです。


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ライター紹介

小野みさ代

小野みさ代

株式会社One's Brain 代表
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