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直接買える!個人向け国債の金利やリスクを徹底解析!

2017/04/22 投資・トレード
この記事は約 9 分で読めます。

みなさん、貯金をしてますか?もっぱら銀行の定期預金でしょうか?

それにしても、定期預金金利ってずっと低空飛行を続けてますよね。日銀のゼロ金利・マイナス金利政策のおかげで、定期預金金利は都市銀行の多くで0.010%、1000万円預けて年間の利息が1000円です。

かといって、株式や投資信託、海外資産では、市況や為替相場によっては元本割れのリスクが怖い。投資に回せるお金ならともかく、なけなしの貯金を回すわけにはいきません。

そこで注目を浴びるのが国が発行する国債です。一定の期間が過ぎれば、必ず元本が戻ってくるので安心です。国債にはさまざまな種類があり、選び方によっては高い利回りも確保できます。

最近は個人向け国債の発行により、個人でも安心して国債を購入できるようになりました。

今回は、この個人向け国債について、国債と金利やリスクがどう違うのかを中心に考えます。


国債は国が発行する借用証


ところで国債って何でしょう?国債は英語では「national government bonds securities」、つまり国の借用証という意味です。

国債は発行時に、償還期間(いつ返済するか)、金利、購入単位を決めて買い手を募集します。

ヨーロッパでは18世紀ごろまでイギリス、オランダ、フランス、スペインといった強国同士が戦争を繰り広げていました。そこで戦費を調達するために発行したのが国債です。

日本でも戦争を起こすたびに、ガンガン国債を刷っていました。その結果、ハイパーインフレを引き起こし、その反省から戦後しばらくは赤字国債の発行が禁止されました。

その後、1965年に赤字国債の発行を再開、バブル景気の時期はいったん発行を休止しましたが、バブル崩壊後発行を再開、いまや国債の発行残高は1千兆円を超えています。国債による資金調達は、日本政府の生命線なのです。


国に貸したんだから必ず返ってくる・・・・はず

国債は、決まった利息を毎年国が約束通り支払い、償還期間がやってきたら間違いなく返済してくれるので、超安全資産と言われています。

世界を見渡すと、踏み倒した国は1つや2つではありません。国家による踏み倒しを、デフォルトと呼びます。第二次世界大戦後に限っても中南米ではブラジル・アルゼンチン・ブラジル・メキシコ、ヨーロッパではロシア・ギリシャがデフォルトを引き起こしています。

ギリシャなどは、戦後に入って何度もデフォルトを繰り返しています。

日本も、戦争中に発行しまくった(現在の貨幣価値で4000兆円)の償還に苦しみました。日銀は紙幣を対象に刷って国債を償還し始めたのです。その結果、ハイパーインフレを引き起こされ、国債は殆ど無価値の代物と化してしまいました。実質的なデフォルトと言われる所以です。


芸能人ではないけれど格付けがある

格付けと言っても、「芸能人格付けチェック」のことではありません。ここでの格付けとは、つまり国債の利払いや元本償還が滞らないという信用度を示すバロメーターです。

ムーディーズ、S&Pといった格付け機関がそれぞれ独自の基準を設けています。例えば、S&Pでは、最上位がAAAで、AA、A、BBBと続き、BBからは投機的(踏み倒される可能性が捨てきれないこと)とみなされ、最後はD、デフォルトが起こった状態です。国別に見ると、こんな感じです。

AAA:ドイツ、シンガポール、カナダ、オランダなど
AA:中国、韓国、フランス、イギリス、アメリカなど
A:日本、アイルランド、ラトビア、エストニア
BBB:メキシコ、スペイン、イタリア
BB:インドネシア、ロシア、ブラジル

日本は、なんと、中国・韓国より低く、アイルランドといった、ややヤバめの国と一緒です。ずいぶん信用がないんですね。一般的には、生保・銀行といった国内の機関投資家が買い支えているので、安全性が高いと言われていますが。


国債の利率は預金より断然有利、でも売っていない


国債の償還期間は最低でも5年、長いものでは40年です。売却すれば別ですが、それまでは償還(元本の返済です)を受けることができません。

その代わり、利率は定期預金より断然有利です。通常は償還期間が長いほど利率が高くなります。募集時利回りは、7年物以下はマイナスとなってしまいますが、10年では0.05%ですが、20年では0.6%、40年の超長期国債では0.8%を超えます。この超低金利下で、1%近い利回りを確保できます。

仮に1000万円で20年物国債を購入すれば、1000万円×0.6%=6万円の利息が毎年入ってきます。家族で近場に旅行に行けます。悪い話ではなさそうです。当面使う予定がない資金をお持ちなら、国債で寝かせておくのも選択肢の一つでしょうか。

ところがこの20年物国債、どこにも売っていません。ネット証券のホームページを探しても、買えるのは最長で10年物国債までです。


実は国債は個人では売買できない、買い手も機関投資家ばかり

上場株式の場合は、取引所を通じて買い注文を出せるので、個人でも気軽に入手できます。ところが、国債は残念ながら取引所ではあつかっていません。

国債を買う方法は、発行された時に購入するか、流通しているものを購入するかのいずれかです。前者を発行市場、後者を流通市場と呼びます。

発行市場は、入札方式により運営されています。財務省が新規発行国債の発行条件を発表し、買いたい投資家は入札価格を提示し、高値を提示した順に落札します。もちろん参加するのは機関投資家です。機関投資家は、生命保険の保険料や年金資産で国債を買い取り、そのまま運用するのです。

一方、流通市場です。10年を超える国債は、すべて金融機関同士のディーリングで取引されます。証券会社の店頭に出されるのは10年以下の国債です。

国債の場合、株式と違って、価格の決め方が償還までの期間や、リアルタイムで変化する金利水準で変わってきます。そのためにイールドカーブやデュレーションといった複雑な手法を駆使するので、金融技術に乏しい個人投資家には扱いにくいうえに、金利水準によっては、値下がりすることもあるリスク商品です。

こうした買い辛さや売りにくさが災いして、個人にはほとんど国債が出回っていません。
国債を誰が保有してるのか内訳を見てみると、日銀が4割近くに迫り、銀行が2割、生保や年金基金が3割近くで、個人の保有は1.4%に過ぎません。


そこで個人向け国債が登場した

そんな中、政府は機関投資家以外にも門戸を拡げたいと、平成14年に個人向け国債を始めました。その理由は、国債のを大量に発行しなければならないので、スムーズに消化するためにも、お金持ちの個人に買って欲しいという訳です。

当初は、10年の変動金利だけでしたが、その後バリエーションを増やしてほしいとの声にこたえ、平成18年には固定金利の5年物、平成22年には同じく3年物が追加されました。お役所仕事の財務省にしては、ずいぶんレスポンスの良い営業努力です。

個人向け国債は、普通の国債とはだいぶ仕組みが違います。
〇購入できるのは、個人だけです
〇入札方式ではなく、証券会社や銀行を通じて申し込みます。一部金融機関では、ネットでの申し込みも受け付けています。
〇償還前でも政府が買い取りを保証してくれるので、値下がりのリスクはありません(ただし、1年分の利息は返還しなければいけません)
〇買い取り保証の代わりに、金利は通常の国債に比べて低く設定されています
 10年物の場合:基準金利(10年物国債の発行時落札利回り)の0.66倍(最低保障0.05%) 

つまり、リスクはない代わりに金利はだいぶ低めといった商品です。


個人向け国債は人気が低迷!何故?

さて、鳴り物入りで始まった個人向け国債ですが、一時は年間発行額7兆円もの人気を誇り、発行残高もピーク時には28兆円に達しました。最近では発行額も低迷を続け、最近は少し持ち直しましたが、3兆円がやっとというところです。

個人投資家へのアンケート結果によると、人気低迷の最大の理由は金利の低下です。日銀のマイナス金利政策の影響もあり、個人向け国債の金利は最低保障の0.05%に張り付いています。都市銀行系はともかく、ネット銀行系なら、これを上回る定期預金金利は山ほどあります。

0.05%の金利では、1000万円預けても、年間の利息は僅か5000円です。家族でファミレスに行ったら使い切れちゃいますね。

もともと、個人向け国債を選ぶ個人投資家は、リスクを嫌う金利選好タイプですが、それでも現状では金利が低すぎます。こうした安全志向の個人投資家は、金利が上昇するまでの間、利便性の高い銀行預金に資金をプールさせているのです。


窓販国債は募集を停止!


10年、5年、3年といった国債は、金融機関の窓口を通して、機関投資家と同じ条件で購入できます。償還期間の途中で売却すれば当然値下がりリスクを負いますが、金利は個人向け国債とは違って、機関投資家と同じ金利水準です。

リスクはあるが、金利が高いならと思えてきますが、この窓販国債、実は2016年12月現在、販売を停止しています。実は10年物国債の金利は、マイナス金利政策の影響をもろに受け、いまやニアリー0%です。つまり個人向け国債の最低保障利率0.05%を下回っているのです。そこらあたりが、販売を停止している事情です。

買い取り保証といった個人向け国債の貯蓄商品としての魅力が失われたわけではありませんが、人気を回復させるには、金利の上昇を待つしかなさそうです。


最後に-国債は本当に大丈夫か?

個人向け国債について、国債の発行や流通の仕組み、その中での個人向け国債の位置づけについて考えてみました。

個人向け国債のメリットは、普段なら銀行預金より有利な金利と、なんといっても高い安全性です。少なくとも投資家はそれを信じて買っています。

ところで、国債の格付けは、1990年代はずっと最高ランクのAAAを維持していました。それが2001年にはAAに格下げとなり、2015年にはA(正確に言うとA+)に格付けされ、今に至っています。

Aは、上位2つのランクよりは見劣りしますが、返済能力には問題ないレベルと言われています。ということは今のところ安心という感じですが、格付けが落ち続けているのは気になります。大丈夫でしょうか?

国債のデフォルトは、外貨建て国債の発行と、インフレによる自国通貨安が引き金となって起こります。

そういう意味では、日本ではこの先もデフレが続くといわれています。だから円高傾向は変わりません。機関投資家たちも喜んで円建て国債を買ってくれるので、デフォルトの心配はありません。いざとなれば日銀に国債を引き受けさせればよいのです。

ということで、国債は当面大丈夫そうです。ただし、ロジックのどこかがずれたら、想定外の事態が起こるかもしれませんよ。


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ライター紹介

by マネーの神様編集部

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ファイナンシャルプランナー、不動産投資家、起業家、トレーダー、ネットビジネス会社経営者、行政書士等が集まる、ちょっと不思議で多くの面白い情報が飛び交う編集部です。

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