一人暮らしをスタートするなら知っておきたい初期費用の相場

大学進学や就職を機に、一人暮らしをスタートさせる人は多いのではないでしょうか?さて、新しく部屋を借りるならいくらくらいお金が必要なのでしょうか?引っ越し費用や家具家電にはいくらくらいかかるのでしょうか?
ここでは、賃貸契約や引っ越し、新しい家具・家電にかかる費用の相場と、節約できる工夫をご紹介します。契約前にかかる費用を把握し、安心して楽しい一人暮らしを始めましょう。
部屋を借りる初期費用は家賃半年分!?
希望に叶う賃貸物件を見つけていざ契約というとき、気になるのがお金のこと。敷金礼金は聞いたことあるけれど、最初にいくら用意しておいたほうがいいのでしょうか?
実は初期費用は家賃半年分と言われています。賃貸契約の最初にかかる費用の内訳と平均的な相場を見てみましょう。
【申込金】
気に入った物件を押さえる場合にかかる預かり金です。一時的に預けるお金であり、キャンセルしたときは原則返金されます。
【敷金】
家主に預けるお金。退去時の修繕費に使う準備金のことであり、退去時に原則修繕費以外は返金されます。費用は家賃の1~3か月分が目安です。
【礼金】
家主に御礼として支払うお金。敷金と違い、原則返金されません。費用は家賃の1~3か月分が目安です。最近は礼金不要の物件が増えています。
【前家賃】
契約時に家賃の1か月分の前家賃を支払います。月の途中に契約した場合は、日割り計算して支払います。
【仲介手数料】
部屋を紹介してくれた不動産業者に支払うお金。費用は家賃の1か月分が目安です。
【保険料】
火災保険などの保険加入が必要になることがあります。費用は2万円前後です。
例)
家賃7万円/月の物件を契約する場合
敷金(家賃の2か月分)…14万円
礼金(家賃の2か月分)…14万円
前家賃(家賃の1か月分)…7万円
仲介手数料(家賃の1か月分)…7万円
保険料・その他…2万円
合計 44万円
引っ越し費用と家具・家電の購入費用
契約を済ませ、いよいよ引っ越しです。荷物が少なく、新居が近場であれば軽トラックなどを借りて友人の助けのみで引っ越しできますが、遠方であれば業者に頼んだほうが安心です。一人暮らしの引っ越しの場合、距離や荷物の量にもよりますが、2~10万円程度が相場です。
また、引っ越しと同時に、家具や家電などの生活用品を買い揃える費用も必要です。全国大学生協の「2016年度保護者に聞く新入生調査」(http://www.univcoop.or.jp/press/fresh/report.html)によると、生活用品購入費用に30~33万円程度かかったというデータがあります。
生活用品の内訳は、寝具・家具・家電・自炊用品・日用雑貨・自転車など。固定電話を設置する場合には、電話加入権・配線工事費・電話機の購入も必要です。
以上の賃貸物件契約のための費用、引っ越し費用、生活用品購入費用を合わせると、合計80万円前後!生活が始まれば食費や日用品、電気光熱費もかかります。そのため、初期段階で100万円近い費用がかかると覚悟しましょう。
ここまで安くできる!初期費用節約術
上記の概算費用は平均を元に算出しました。しかし、初期費用は工夫次第で抑えることができます。どのような方法があるか見てみましょう。
【賃貸契約費用を抑える】
一番費用を抑えたいのが賃貸契約費用。国土交通省による「住宅市場動向調査」2015年度(http://www.mlit.go.jp/common/001135951.pdf)の民間賃貸住宅に関するデータによると、敷金があったケースは68.5%、敷金の月数は1か月分が37.9%、2か月分が31.2%でした。
また、礼金があったケースは47.5%、礼金の月数は1か月分が55.3%。仲介手数料があったケースは54.8%でした。
これらの数字から、全ての物件が敷金・礼金・仲介手数料を徴収しているわけではないことが分かります。最近では、ネットで必要となる費用や月数を表示していることが多いため、契約前に必ずチェックするようにしましょう。
【引っ越し費用を抑える】
引っ越し料金は、利用者が多い春や週末に高くなる傾向があります。安い時期をねらい、複数の業者と値段比較をし、場合によっては値段交渉をしましょう。
また、荷物を減らせば作業員の数が少なくて済んで料金が安くなります。新たに購入する大型家具・家電は現地で調達し、できるだけ荷物を少なくするのが費用を抑えるコツです。
【家具・家電費用を抑える】
新居にすぐに必要なものと、徐々に買い揃えればいいものに分けます。なかには時期を外すことで購入費が大きく下がるものもあります。また、中古品やアウトレット品を探せば、掘り出し物が見つかるかもしれません。
費用を抑えて楽しい一人暮らしのスタートを
一人暮らしを始めるときの初期費用をご紹介しました。上記以外にも、引っ越し先への交通費や引っ越し作業員へのチップ、不用品処分代など、お金が必要になる場面は多いです。抑えられる費用はできるだけ抑え、楽しい一人暮らしをスタートさせましょう。