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顧問税理士は本当に必要か?その費用と必要性について考える

最近、シンガポールで一人で暮らす、大金持ちの日本人が増えています。

みなさん50代から60代といったところでしょうか、住まいは「シンガポールの銀座通り」と呼ばれるオーチャードロードの超高級マンション、家賃は月200万円といったところです。最初はついてきた奥さんも、慣れない生活にノイローゼ気味となり、さっさと日本に帰ってしまいました。

みなさんお金には困ってませんが、昼間からやることが無いらしく、ジムに通ってみたり、日本人ばかりが集まる居酒屋に集まります。最初は頑張っていた英会話のレッスンも、いつの間にか遠のいてしまいました。

シンガポールは物価が超高いので有名です。寿司屋もありますが、美味しくないのに値段は超一流、「日本ならもっと値段が安くて気の利いた店があるのにな」、ついつい愚痴も出てきます。

何より辛いのは、慣れない南国の地で「仕事ができない」こと、まだまだ現役バリバリで頑張れる年で、悠々自適は苦痛です。

この人たちはみな一様に、「あと何日で日本に帰れるのか」、指折り数えて待っています。

彼らの共通の悩みは相続税、相続対策のために慣れない東南アジアで不便な生活を送っているのです。


顧問税理士は相続対策税対策に役に立つか


金融資産を5億円以上抱えるお金持ち、いわゆる超富裕層は約5万世帯だと言われています。

日本の相続税は、欧米先進国と比較しても負担率はトップレベルです。お金持ちはそんな相続税を逃れようと頭を悩ましています。

その手助けをしているのは誰でしょう?

シンガポールにお住まいのスーパーリッチたちのみなさん、顧問税理士の「ご自身とお子さんの双方が5年以上海外で暮らし生前贈与すれば、相続税がかかりませんよ」といった誘いに乗せられやって来たのです。

カラクリはこうです。

日本の相続税は、日本で暮らしていない人にも課されます。ただし課税の範囲は、国内の不動産・株式などの資産に限られます。考えてみれば当然の話です。

このルールを悪用し、海外に移住して、なおかつ海外の不動産や株式を購入しておけば、日本の相続税を逃れることができます。

ただし、短期間日本を離れていても、海外に移住したとはみなされません。最低でも5年間暮らしていることが条件です。

顧問税理士は、税金を少しでも逃れるための、あの手この手を考えてくれます。

それなら、高い顧問報酬を支払っても、充分見合うような気がします。でもちょっと待ってください、本当に顧問税理士の考える税金対策は役に立つのでしょうか?


姑息な節税の抜け穴は必ず塞がれる

実はこの5年ルール、2017年税制改正で10年に延長される予定です。5年の海外暮らしでも厳しいのに、さらに5年延びるわけです。もはや海外移住による節税策は息の根を止められた格好です。

ここ10年ほど、富裕層の間では海外への資産移転による課税逃れ、「資産フライト」がブームになっていました。当然、税務署は黙っていません。罰則付きの海外資産申告義務、海外課税当局との情報交換の仕組みなど、節税策への包囲網はますます厳しくなっています。

ついには、海外へ移住しようとするお金持ちから、問答無用で税金を徴収する法律までできました。

格差拡大が新聞紙面をにぎわす中、富裕層の節税策に対する世間の目はますます厳しくなっています。税務署はそんな庶民の声を追い風に、金持ちへの課税を強化しています。

税理士が知恵を絞って姑息な手段を考え出しても、税務署は法律を改正してでもその抜け穴を塞いできます。


節税対策はデメリットに注意

2016年の住宅建築は2年連続で前年を上回っており、好調を維持しています。これを下支えしているのがアパートや賃貸マンションといった貸家建築です。アパート建築ブームは三大都市圏だけでなく地方にまで広がりを見せています。

背景にあるのは相続税対策です。地域にもよりますが、1億円の土地なら上物にアパートを建てることで、評価を8500万円前後まで圧縮できます。不動産を担保にして銀行からローンを受ければ、さらに相続税を抑えることができます。

税理士は、金融機関や不動産業者と優良顧客を紹介しあう、持ちつ持たれつの関係にあります。そんなことから、アパート節税を積極的に進めてくる税理士も少なくありません。

ところがこのアパート節税、借主が見つからなければ家賃収入が入ってきません。下手をすると借金の担保で土地を売りに出さなければならないケースも考えられます。すでに金融庁と日銀は、アパート供給過剰を警戒し、不動産担保ローンへの規制に乗り出しています。

節税策が裏目に出て、借金だけが残ったとしても、税理士は保証してくれません。結局は自己判断が求められるのです。


中小企業オーナーは顧問税理士を雇うべきか?


税金対策に悩む富裕層がいる一方で、中小企業オーナーの大多数はカツカツです。全国の中小企業約260万社のうち、約7割の180万社は赤字です。年間所得1000万円を超えるのは約24万社で、全体の1割にも満たないのです。

顧問税理士を雇えば、苦しい経営の中から税理士報酬を捻出しなければならないのです。決して安くはありません。

税理士が請け負ってくれるのは、売上や支払いといった取引の帳簿への記帳、それと税金の確定申告です。

税理士報酬は事務所や取引規模によっても異なりますが、売上高が2000万円として、記帳代行・確定申告書作成・税務署の立ち入りがあった場合の対応まで依頼すると、パック料金で40-50万円といったところが相場です。


自分で帳簿を付けることには意味がある

経営が軌道に乗ってきたら、面倒な帳簿への記帳は税理士に任せ、オーナーは売り上げ拡大に向けたプロモーションに専念しても良いでしょう。

ただし、特に起業して最初のうちは、自分で帳簿を付けることをお薦めします。税理士報酬の節約のためだけではありません。曜日による売り上げの違い、粗利の大きい商品は何か、在庫の持ち方と資金繰りとの関係、経費削減の具体策とその効果など、帳簿を眺めればこうした経営の実態がつかめるようになってきます。

経営者自らが、会計や税金の細かい知識を身に着ける必要は無いと思います。ただし、経営者には「計数感覚」は必須です。計数感覚は、帳簿の数字と企業の活動を結び付けて考えることができる能力です。帳簿を自ら付けることで、この計数感覚に磨きをかけることができるのです。

最近はお手頃の会計ソフトも出回っており、会計に関する知識が無くても記帳ができる時代になりました。こうしたソフトを活用するのもおすすめです。


青色申告会を活用しよう

自力で記帳・確定申告するなら、青色申告会の活用もおすすめです。税務署は、正しい申告・納税の普及をねらいとして1950年に全国の税務署単位で青色申告会を設立、その歴史は60年以上に及びます。

全国の個人事業主や中小企業オーナーが加入、その数は100万人に達します。

地域によっても異なりますが、年会費は2万円前後と格安です。青色申告会では、正しい決算のやり方や会計ソフトの使い方など、さまざまな研修会を展開しています。さらに社会保険加入や各種福利厚生に関する相談にも応じてくれます。

青年部・婦人部といった活動を通じて、地域のオーナーたちや自治体関係者との交流も深めることができ、ビジネスチャンスも拡がります。


確定申告ソフトは無料

昔の確定申告書は複写式で、一か所でも間違えると最初からやり直すか、横棒を引いて訂正印を押していくしかありませんでした。

税金の法令集を首っ引きで調べながら、何種類もある計算書を書き上げていく大変な作業でした。

今では国税庁ホームページにアクセスすれば、確定申告書作成の無料ソフトを活用できます。税金の知識が乏しくても手順に従って操作できる優れものです。

さらにWEBによる申告も可能で、納税分も自動的に口座から引き落とすこともできます。


税務署OBの税理士は役に立つ?


売上も利益も少ないうちは別ですが、ある程度軌道に乗ってくると今度は税金が気になってきます。

税務署は「この会社は儲かっている」と目をつけると、もっと税金を取り立てようと乗り込んできます。これが「税務調査」です。税金の知識が乏しい中小企業オーナーでは、調査官に一方的にやり込められてしまいます。

そこで、普段は当てにならない税理士も、この時ばかりは役に立ちます。

とくに頼りになるのが、税務署やその親分である国税局のOB税理士です。

調査官も役人であり、一定の「ノルマ」が課されています。調査の過程で故意の所得隠しが出てくれば別ですが、通常はノルマを超えてまでほじくり返そうとはしません。

一方で、国税局の方針によって、調査で重点を置くポイント(例えば「今年の調査では飲食費を徹底的に調べるぞ」とか)は異なってきます。毎年7月の定期異動で国税局長やその下の法人部長が変わると、急に調査姿勢が厳しくなることもあります。

つまり、税務調査には組織や調査官個人の「裁量」が大きく働くので、交渉の余地があるのです。OB税理士は調査官と掛け合って「落としどころ」を探ってくれる強い味方なのです。

ただし、まず優先するのは売上と利益を増やすことです。そもそも売り上げが少なければ、税務調査の心配をする必要もありません。


最後に-事務作業に手間暇かけても売上は増えない

中小企業オーナーはまず何をなすべきでしょうか?

野球チームでいえば、まず攻撃陣を強化すること、次に守備を固めることでしょう。

会社経営でいえば、攻めとは販路を増やして売り上げ増につなげることに他なりません。

次に原価や経費に目を光らせ、利益が出る体質を築くこと、まさに守備固めです。

記帳や確定申告が何のミスもなく完璧にできても、売上や利益にはつながりません。そんなものに手間暇をかけている余裕はないはずです。

税務署というと重箱の隅をつつくようなイメージがありますが、そうとばかりも言えません。確定申告も、青色申告会の指導を守って正直にやっていれば、細かいミスに目くじらを立てるようなことはありません。彼らが忌み嫌うのは、むしろ税金をごまかす行為です。

という訳で、まずは会社の体質を強くすること、事務作業に目を向けるのはそれからです。

20年以上、経理業務に携わってきた私が言うのだから間違いありませんよ(笑)


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ライター紹介

by マネーの神様編集部

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ファイナンシャルプランナー、不動産投資家、起業家、トレーダー、ネットビジネス会社経営者、行政書士等が集まる、ちょっと不思議で多くの面白い情報が飛び交う編集部です。

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