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「年商10億円」と「年収1億円」どっちが凄い?違いを徹底検証!

2017/08/19 年収・給料 稼ぐ・副業
この記事は約 9 分で読めます。

夕方のニュース番組では、大して報道すべきネタが無いようなときは、今まで仕込んでいたオチャラケで時間を埋め合わせます。

よく使われるのが、「週末にぜひ行きたいサービスエリアのグルメスポット」「ゴールデンウイークの超渋滞!下道と高速どっちが速い?」といったたぐいのネタです。

最近は、「自動車修理で年商10億円!1代で事業を起こした名物社長に密着取材!」といったネタは見かけなくなりました。こうした埋め合わせネタにも流行り廃りがあるんですね。

経済誌でも、ちょうどネタ枯れするタイミングで「一流企業年収トップ300ランキング」といった特集を定期的に組みます。

サラリーマンのみなさん、少し前ですが、某自動車メーカーや電機メーカーの外国人社長が、年収10億円、15億円という巨額の報酬で話題となりました。こちらのケースも、「年商」ではなく「年収」です。

今回は年商と年収について、それぞれの違いは何か、金額の多寡は何を意味するのか、世間に公にされるものなのか、年商と年収はどう関係するのか、などなど検証してみたいと思います。


「年商」とは-高度成長期は年商一辺倒


年商とは1年間の商品やサービスの売上高を意味します。会社がどれだけ儲かったかを表す「利益」とは異なります。

高度成長期は、どこの企業も設備投資を繰り返し事業規模の拡大を競ってきました。そうした時代には、「年商」の大きい企業ほど優良な企業とされ、年商が伸びている企業は世間から注目を浴びました。

例えば、かつて製鉄業界は昭和30年から40年代に大型高炉を次々に建設し、年商を急激に伸ばしました。世界に占めるシェアは80%に達し、日本の製鉄はゆるぎない地位を築いたのです。当時の経済団体のトップは、製鉄会社の社長出身者が指定席を確保してきました。


-投資家が重視する利益

1990年代に入ると、流れが変わってきます。株価や配当は、企業がどれだけ儲けたかによって大きく左右されます。だからこそ投資家、とくにこのころ影響力を強めてきた外国人投資家は、企業に対し利益の向上を求めるようになってきます。そんな中で企業も、年商と同時に利益重視に舵を切ります。

最近は利益率(利益÷売上高)が高い企業が注目を浴びる傾向があります。

電動ラジコンヘリでも有名な某電気機器メーカーは、売上高は4100億円と業界の中では小さい方ですが、利益はなんと2100億円です。利益率は53%に達するのです。ちなみに電気機器業界の利益率平均は約5%ですから、この数字がいかに驚異的かがわかります。

この会社、ラジコンは儲からないようですが、画像処理や機器制御で独自なノウハウを武器に儲けているのです。


-それでも年商は重要

創立間もない企業の場合、当面はどれだけ成長できるかが勝負の分かれ目です。大企業でも、立ち上げたばかりの事業に対しては、少なくとも3年間は赤字には目をつぶり年商を重視します。

ある程度年商を延ばさなければ、そもそも利益を確保できません。最近は最初のうちから利益ばかりを重視しますが、年商が伸びないうちに利益ばかりを求めると、先行投資(新技術の研究、販路拡大、設備投資など)にお金を回せなくなり、成長が止まってしまいます。

利益も大切ですが、それも成長あってこそです。だからこそ年商は重要なのです。


-「年商」は明かされないのか


(中小企業に開示義務は無し)
この前セミナーで名刺交換をしたコンサル会社は、最近オフィス用ロボット事業でも注目を浴びている企業でした。終了後、さっそくスマホで会社概要をチェックしてみると、資本金・役員・事業内容は掲載されていますが、年商は非公表のようです。

会社法では、資本金5億円を超える企業に対して、損益計算書の決算公告を官報(お役所のお知らせ版です)に掲載に記載することを義務付けています。つまり年商と利益をオープンにしなければなりません。

逆を言えば、資本金5億円未満の企業は、年商は非公表でも構わないのです。ちなみに企業総数250万社超のうち資本金5億円以上の企業は1万社弱しかありません。

非公表の企業でも、金融機関や得意先・仕入先にはもちろん公表しています。そうしないと融資や取引が滞ってしまいます。

(なぜ明かさないのか)
最近は、義務付けにかかわらず年商を公表する企業も増えてきましたが、非公表の企業はなぜ非公表なのでしょうか?

ブラックジャックは、手札を伏せておくからこそ成り立つゲームです。新参者の新興企業がビジネスというゲームで勝ち抜くには、「年商」という手札を伏せておきたいのかもしれません。

「まだまだ大したことは無い」と相手を油断させることも、「そろそろ脅威になってきたんじゃないか」と不安にさせることも可能です。

「そこまで考えていないけど、家族経営なので公表する必要もないから」という社長さんも多いとは思いますが。


年収-年収1億円は1億円使えることではない

年収とは、給料やボーナスとして受け取る1年分の金額です。給料明細に記載されている「総支給額」です。もちろんこの年収には時間外手当も含まれます。副業などをやっていれば、その分も含みます。

世帯年収という言葉を聞いたことがあると思います。最近は夫婦共稼ぎの家庭が1000万世帯を超え、全体の6割強に達しています。共稼ぎ世帯での年収とは、夫婦それぞれの年収を合計した金額です。

ちなみに年収1億円を稼ぐ社長さん、確かに羨ましい金額ですが、1億円を使えるわけではありません。所得税が3800万円、住民税が400万円、社会保険料が300万円ほど差し引かれ、残るのは5500万円ほどにまで減ってしまいます。この5500万円を「可処分所得」と呼びます。


-年商5億円 同族企業の社長さん 年収はどうやって決まる?


全国にある企業の96%は、家族や親族で経営している同族会社です。こうした同族会社で社長さんの年収はどうやって決まるのでしょう?

ポイントは税金です。会社に利益を残した場合、一定率(23.4%)で税金が課されます。一方、社長に報酬を支払うと超過累進税率(報酬が高くなるほど税率が上がる)が課されます。

報酬金額が一定水準を超えると、余計に税金を支払う羽目になってしまいます。そこで一定水準ギリギリに社長の報酬を抑えるのです。その水準は扶養している家族の数などにも左右されますが、おおよそ2700万円です。

例えば年商5億円で仕入や経費に9割(4.5億円)がかかる場合、残り5000万のうち社長の年収を2700万円とし、残り2300万円は会社の利益として残しておくのです。


-社長の「年収」は明かされないのか

コマーシャルなどでよく名前を耳にする会社の大部分は「上場企業」です。われわれ一般投資家も、証券会社を通じて株式を売買することができるのです。上場企業は、投資家が安心して株式を購入できるよう、さまざまな情報をオープンにしなければなりません。

その一つが「社長」の年収です。社長だけではありません。専務・常務も含め、取締役の年収が1億円を超える場合は、有価証券報告書にその金額を公表しなければなりません。金融庁は平成22年よりこの制度を導入しました。

1億円以上もらっている役員さんはどのくらいいるのでしょう。2016年を例にとると、上場会社約3600社のうち報酬を個別開示したのは211社、開示人数は414人でした。最高額は64億円!トップ10には外国人がずらりと並びます。


-興味津々「年収ランキング」

経済誌がたまに特集を組んでいる、「企業別年収ランキング」は鉄板ネタです。サラリーマンのみなさん、だれしも他人の懐が気になるようで、自分と比べて羨んでみたり優越感に浸ってみたりするのでしょう。

年収ランキングの常連は、ローカル放送も含めたテレビ局、広告会社、保険会社、金融業界といったところでしょうか。1300-1500万円前後に集中しています。羨ましい限りですね。

ちなみに1000万円を超える上場企業は55社、上場企業全体の1.5%に過ぎません。

企業の平均年収は、有価証券報告書に開示されており、会社四季報にも掲載しています。ただし、ここでわかるのはあくまで平均であり、年代別の管理職・部長職など役職ごとの年収はわかりません。特集記事では、そうした側面も分析し、独自色を打ち出しています。


年収1億円と年商1億円の生活


では、年収1億円の証券トレーダーと年商1億円のラーメン屋さんと、はどっちが凄いのでしょうか?

(年収1億円の生活)
トレーダーは、実際報酬として1億円を受け取り、使うことができます(もちろん税金などは差し引かれますが)。
住まいを構える六本木ヒルズのレジデンス、ガレージにはマセラッティクワトロポルテとメルセデスベンツGクラスが眠っていて、最近はエクシブの会員券を知人に勧められて買った、なんてところでしょうか。

それはそれで凄いことでしょう。

(年商1億円の生活)
一方でラーメン屋さんは、売上の1億円から食材の仕入れ代金、バイトの給料、店舗の家賃、光熱費など、さまざまな経費が差し引かれ、社長自身の給料はそれほど多くないかもしれません。

仮に年収1千万円だとすると、一流企業の部下なし管理職クラスと同じ水準でしょうか。人並み以上ですが、そんなに凄い訳ではありません。
得意先や融資先、さらには従業員の目もあるので、あまり派手な生活は送れません。

というよりも、年収1千万円だと可処分所得は700万円といったとこで、月平均では58万円前後です。回らないお寿司屋さんに家族で行ったり、月1のゴルフが楽しみだったり、とささやかな贅沢を楽しめるレベルです。


最後に-それでも年商1億円はすごい

それでも年商1億円のラーメン屋さんは凄いのです。年商1億円ということは、ラーメン1パイ800円として、延べ12.5万人の人がラーメンを食べたことになります。

それだけではありません。1億円のうち店主の取り分1千万円を除いた9千万円は、多くの人々を潤しているのです。調理や配膳の従業員、食材を卸してくれる取引先、寸胴などの調理器具・食器等の仕入れ業者、店舗のオーナー等々、このラーメン屋に多くの人々が関わっています。

調理人は生計を維持するだけでなく、仕事を通じてノウハウを学びます。食材メーカーも、ラーメン屋の新メニュー挑戦に協力すれば、新しい食材を開拓できるかもしれません。それだけ年商1億円が周囲に与える影響は大きいのです。

そしてさらに年商が増えれば、ここのラーメンで満たされる人の輪がさらに広がり、より多くの人々が潤うことを意味します。

それだけ年商が大きいというのは凄いことなのです。


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ライター紹介

by マネーの神様編集部

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ファイナンシャルプランナー、不動産投資家、起業家、トレーダー、ネットビジネス会社経営者、行政書士等が集まる、ちょっと不思議で多くの面白い情報が飛び交う編集部です。

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