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初心者が気を付けるべき資産運用のチェックポイント

あなたは資産運用をしていますか?「定期預金に毎月積み立てているだけ」という方、それも立派な資産運用です。資産運用の第一歩は、コツコツとお金を貯めることから始まるのですから。

統計調査によると、日本人の一人当たり貯蓄額の平均は1800万円で、この数字はアメリカ・ベルギー・スイスに次いで世界第4位です。より実感に近い中央値(日本の人口1.2億人として、上から数えて0.6億人目)は1千万円をやや下回る数値です。日本の堅実なの傾向が現われています。

一方で、金融資産ゼロという家庭も3割に達しています。貯蓄がゼロという方は、たとえ1万円でも構わないので、コツコツ貯める習慣を身につけましょう。

その上で、せっかく積み立てている貯蓄を、もっと上手に資産運用できないか、今回はそんな視点から初心者の資産運用方法について考えてみます。


日本人の資産運用は貯蓄・保険中心


(貯蓄から投資へ)
個人金融資産の内訳を見ると、日本人の場合は貯蓄や保険などの安全資産が8割を占めています。債券・株式・投資信託のウエイトは15%に過ぎません。アメリカの場合、安全資産は4割で、リスク資産が5割を占めています。ヨーロッパの場合はその中間で、安全資産が6割で、リスク資産が3割といったところです。

そんな確実性を重んじる傾向の強い日本の国民性ですが、最近になって政府は、よりリスクの高い資産への投資を奨励しています。金融庁は「貯蓄から投資へ」のスローガンを叫び続け、貯蓄に偏った資産運用を、よりバランスをとれたものへ振り向けようとしています。

(なぜ投資しなければならないか)
戦後に入ってずっと、お上は国民に貯蓄を奨励してきました。当時の日本はまだまだ貧しく、企業にも設備投資のお金がありませんでした。そこで政府は、特に重厚長大産業(製鉄・電気など)にもっとお金が流れるよう、銀行が預金という形でお金を集め企業に資金供給する「間接金融」の仕組み作りに躍起になっていたのです。

もはやこの成功体験は現代には通用しません。時代は「直接金融」です。アップル・グーグル・スタバなど21世紀の成長企業は、ベンチャーキャピタルから集めたお金をイノベーションにつぎ込み、新しいビジネスモデルを創り出してきました。

その波に、日本は完全に乗り遅れています。だからこそ政府は、NISA(少額投資非課税制度)やIDECO(個人型確定拠出年金)を導入し、税金面でも優遇するなど、個人の貯蓄を投資に振り向けることに必死です。


リスクを回避しよう-資産配分

(いくつかの国内株式に資産配分)
「わたくし○○○でございます!」、日本人なら誰もが知ってるアニメ長寿番組、提供は、これまた誰もが知ってる電機メーカーAです。このA社、買収した米国原発メーカーの損失隠しが露見し、今や会社消滅の崖っぷちに立たされています。

露見前に465円を記録した株価は、半値近い240円前後まで値下がりしています。みんかぶ等の掲示板では罵詈雑言が飛び交います。世の中には、A社一本につぎ込んでた投資家もいるんですね、ネットで吠えたくなる気持ちもわかります。

他の銘柄も購入しておけば、こうした事態が起きたときもショックを和らげることが出来ます。これが資産配分、最近はポートフォリオと呼んだりもします。

(海外株式や債券も組み合わせてリスク分散)
それでも、日本株全体が値下がり傾向にあるときはどうでしょう。株の中で資産配分していてもリスクは避けられません。

そこで日本だけでなく、ニューヨークやシンガポールといった海外の株式にも資産を配分します。

世界同時株安等が起きれば別ですが、株価の上昇・下落のタイミングはエリアによって異なります。日経平均株価が値下がりしているときに、NYダウ平均は値上がりしていることも多く、国をまたいだ銘柄選択により、リスク分散機能をたかめることが出来るのです。

さらに株式だけでなく、公社債(国・地方公共団体・企業が発行する債券)、REIT(不動産投資信託)、金・商品等の実物資産など、幅広く資産を配分すればそれだけリスクを分配できます。

国内外のこれらの資産が一斉に値下がりを始めることは、リーマンショック等の場合を除き、めったに起こりません。


-値上がりによる利益が魅力の株式


企業は、投資家から幅広く出資を募るために株式を発行します。一般的に個人投資家が購入できるのは、株式市場に上場されている銘柄です。国内株式の場合は東証一部・二部、JASDAQ、マザーズなどに約3600社が上場されています。

(株価が倍以上に上昇するケースも)
株式を発行する企業の業績が伸びれば株価も上昇し、投資家はキャピタルゲイン(値上がりによる利益)を享受できます。例えば、2015年は倍以上に上昇した銘柄が92社にも上りました。業績が良ければ、配当という形でキャッシュバックを受け取ることができます

一方で株式は、銀行預金と違い、元本が保証されません。業績が伸び悩めば株価も下落し、最悪の場合は上場廃止で株券は紙くずです(最近は電子化されているので株券は発行されませんが)。

(投資単位引き下げで買いやすく)
昔は株式の単元株(最低購入単位)が千株の銘柄が多く、購入するのに銘柄当たり100万円以上の資金が必要で、資金が少ない個人投資家にとって分散投資は至難の業でした。

最近は、単元株が多くの銘柄で百株に引き下げられ、分散投資も容易になりました。さらに一部のオンライン証券では、一株より購入できるミニ株投資も販売しています。

(大きな成長が見込める海外銘柄)
日経平均株価もアベノミクスの影響もあり、ここ3年で大きく上昇しました。ただし10年スパンで見ると、ようやくリーマンショック前の水準に持ち直したにすぎません。

これに対して、海外の株式は、アメリカや新興国を中心に、大きく上昇しました。例えばニューヨークのダウ平均株価は、リーマンショック前と比べても50%以上上昇しています。将来を見通しても、経済成長の余地の大きいこれらの国の株式は魅力です。

一方で海外株式の場合は、円高による為替差損のリスクが付きまといます。それ以外でも、新興国には経営が不透明な企業も多いこと、国によっては政権が不安定・隣国と緊張関係にあり政治面でのリスクを抱えていることもあります。

そうしたリスクも片隅に入れながら、リターンを取りに行くのが海外株式の魅力です。


-安定した利回りが期待できる債券

公社債は、株式と違って大きなリターンは期待できませんが、あらかじめ定められた利回りを受け取ることができます。

日本国債は信じられないぐらいの低利回りですが、国内でも一部企業はそこそこの利回りで社債を発行しています。

先日も、通信キャリア系のIT企業が2%超えの利回りが付いた個人向け社債を発行し、個人投資家の間で話題となりました。
海外の公社債はもっと強烈です。

欧米の金融機関が南アフリカ・ランド建てやトルコ建てで債券を発行していますが、金利は7%に達します。為替リスクは付きまといますが、高い利回りがカバーしてくれます。


-投資信託を利用した資産配分

個人が自分の判断でポートフォリオを組むのは大変です。特に投資が少額の場合はなおさらです。投資信託は、運用会社が個人投資家の資金をまとめてポートフォリオを組み、運用益を投資家に分配します。投資家の代わりに運用を代行してくれるので、初心者とくに高齢の方には人気です。

投資信託には、運用会社のファンドマネージャーが采配を振るってポートフォリオを組むアクティブ投信と、日経平均株価指数などと連動するよう一定の割合でポートフォリオを組むインデックス投信の2種類があります。

銀行・証券会社の担当者は、手数料が稼げるアクティブ投信を盛んに進めてきます。ところが実際には、手数料の安いインデックス投信の方が運用実績が高いこともあるのです。

手数料稼ぎに奔走する営業姿勢は、却って個人投資家を投信から遠ざけ、いつまでたっても「貯蓄から投資へ」は実現しない元凶の一つとなっています。金融庁も現状を問題視しており、金融機関に是正を指導しています。


-毎月積み立てによるリスク回避


(運用実績を下回る投資家の利益)
投資信託で、個人投資家はどのくらい利益を上げているのでしょうか?それとも損を出しているのでしょうか?

投信評価会社モーニングスターが公表している個別投信別の保有者損益によると、過去10年間に高い運用実績を上げている(基準価格が上昇している)投資信託でも、保有者の投資損益は運用実績を大きく下回っています。

なぜそうなるのでしょうか?個人投資家は一般的に、投資信託が大きく値上がりしているときに投信を購入しがちです。銀行や証券会社の営業も、どちらかといえば勢いのある投信商品を推奨します。実際に、投信の残高は値上がりしているときに膨らみがちです。

そういった投信は、すでに価格のピークを迎えているケースが多く、やがて値崩れします。その結果損を出してしまうのです。

(ドルコスト平均法とは)
こうした事態を避けるには、値を崩した時に買いを入れる「逆張り」が有効ですが、ベテランの個人投資家でも底値のタイミングを見誤ることが多いのも事実です。

そこで資産運用初心者のみなさんには、ドルコスト平均法をお勧めします。早い話が、毎月同じ金額を積み立てることです。毎月定額なので、価格が高いときは購入口数が減り、安いときには多めに購入することになります。その結果購入単価の平均を抑えられるのです。

この方法は万能ではありませんが、高値でつかむリスクは回避することができます。


最後に-資産運用は面白い

「貯蓄から投資へ」なかなかシフトしないのはなぜでしょう。堅実さを求める日本人の国民性が足枷となっているとの意見もありますが、我々個人投資家は、あまりに低い預金金利にはとっくに愛想をつかしています。本心では有利な資産の運用先を探しているのです。

証券会社や銀行への不信感も足枷との声もあります。一方で、個人投資家の勉強不足が最大の課題だという意見が、関係者の間で根強いのも事実です。

株式や債券・投資信託を購入すると、証券会社から定期的(半年に1回程度)に運用報告書が送られてきます。

例えばアクティブ投信なら、ベンチマーク、つまり「せめてこの数字は上回ろうね」と目標を決めています。その上でポートフォリオを組むのです。運用報告書を読めば、運用成績はベンチマークを上回ることが出来たのか、できなかったのか、それがなぜなのか、株式市場の市況はどうだったのか等がわかります。

同時に、他の主要投信との運用成績とも比較し、優劣がわかるようにもなっています。

資産運用を始めたら、まずは、無味乾燥に見える運用報告書を丹念に眺めましょう。そうしていると不思議なことに、だんだん資産運用への興味が増してきます。


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ライター紹介

by マネーの神様編集部

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ファイナンシャルプランナー、不動産投資家、起業家、トレーダー、ネットビジネス会社経営者、行政書士等が集まる、ちょっと不思議で多くの面白い情報が飛び交う編集部です。

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