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公的年金だけに頼らず老後資金の備えを!自分年金の作り方

連続テレビ小説「ひよっこ」、物語は、東京オリンピックの頃、今から半世紀前、の奥茨木村を舞台に始まりました。有村架純さん扮する地元の高校生矢田部みね子は、母の美代子、祖父の茂と3世代で暮らしています。

当時は矢田部家のような家庭は当たり前で、特に地方では3世代での同居は珍しくありませんでした。1965年の65歳以上人口は500万人強、3世代同居家庭が同じく500万世帯強ですから、ほとんどのお年寄りは子供たちと暮らしていたことになります。

当然お年寄りたちは、老後の備えを心配する必要はありませんでした。当時の平均寿命は男性65歳・女性70歳ですから、ある意味で世話をする子供たちも楽でした。

やがて、みね子たちは上京して家族と離れて働き始めます。全国的な核家族化が始まる時代です。

地方に残されたお年寄りたちはどうしたのでしょう。ちょうどこの頃から、家庭ではなく社会で老人を支える仕組みが出来上がります。国民皆保険制度のスタートです。

年金がどんどん充実していくのです。昭和35年の月額3500円(平均)が、昭和50年には10万円まで跳ね上がります。しかも60歳から支給されるのです(女性は55歳です)。

年金受給額はその後も増え続けます。


もう年金はあてにはできない


やがて、平成12年に17.7万円に達した後、年金受給額は長い下り坂を迎え、ついには15万円を切る水準まで落ち込んでしまいました。下落は今後も止まらず、現状の8割を切る水準まで下がると言われています。

支給が始まるのも、60歳だったのが65歳まで繰り下げられます。今までは60歳で定年を迎えていたのが、65歳まで延長されているのはそのためです。

背景にあるのは、少子高齢化です。65歳以上のお年寄りの数は現在3000万人を超えています。ひよっこの時代のなんと6倍です。しかも日本人は世界有数の長寿国であり、女性で87歳、男性でも70歳に達しています。この傾向は今後もさらに進むと予測されています。

(家族には頼れない)
3世代で同居している65歳以上の割合は、すでに13.9%という数字まで落ち込んでいます。核家族化が進んだと言いながら、3世代同居世帯数は300万強と、ひよっこ時代の6割を維持しています。結局は65歳以上のお年寄りが急激に増え、寿命も延びる中で、家族で支えるのは限界なのです。

(社会にも頼れない)
2005年には、公的年金を支える被保険者7000万人に対し受給者は2400万人でした。働く人3人で1人の年金生活者を支える計算です。2030年には、被保険者は5800万人を切るのに対し、受給者は33百万人にまで達すると予測されています。今度は2人以下で1人を支える計算です。

だから年金受給額も支給開始年齢も繰り下げられるのです。もう社会にも頼れません。


自分年金で老後の備えを-老後に必要な金額を試算する

そこで登場するのが、「自分年金」です。必ずやってくる老後に備えて、資産を蓄えておくのです。

「自分年金」は毎月コツコツと積み立てていくのが基本です。NISAやIDECO、個人年金保険などを活用して積み立てれば、税金面で優遇を受けることが出来ます。それぞれの制度でメリット・デメリットよく理解し、一番自分にマッチした制度を選ぶのがセオリーです。
まずは、どの程度積み立てればいいかシミュレーションしてみましょう。積立額の算式は以下の通りです。

老後に必要な生活費の総額-60歳以降に入ってくる収入=積み立てに必要な金額

(老後にはいくら必要か)
厚生労働省の家計調査報告によると、60歳代の夫婦の標準生計費は28万円です。少し余裕を考えれば、30万円は必要でしょう。85歳まで生きるとして、必要な生活費は、以下の通りです。

30万円×12か月×25年(85歳-60歳)=9000万円

この9000万円をどうやって補っていくのかを考えなくてはいけません。


-60歳以降に入ってくる年収


①年金
老後の年収の柱は、年金です。年金収入の見込みは、毎年誕生日に年金機構より送られてくる、「年金定期便」に記載されている「年金見込額」をもとに推計します。

この年金見込額、思った以上に少ない年金額が記載されている場合があります。理由はいくつか考えられ、
〇勤め先が厚生年金基金に加入していた場合:基金から支給される代行部分が反映されない
 →日本年金機構のHPの「ねんきんネット」にアクセスすれば、代行部分の支給額を確認できます
〇50歳未満の場合は、今後納付するであろう保険料が年金見込額に反映されない。
 →今後の働き次第(出世して給料が増える)で年金見込額も増えます。
〇国民年金未納期間が長いと、国民年金の受給資格(300月以上の納付)を満たさない。
 →保険料を後納するか、それがだめなら60歳以降も保険料を納付することで受給資格を満たせます

②退職金
もう一つは、退職金です。どの程度受け取ることが出来るのでしょう?

ちなみに、給料の支給は雇用者の義務ですが、実は退職金の支給は義務付けられていません。

この退職金制度、もともとは明治中期の紡績工場での強制貯蓄が始まりと言われています。当時の女工さんたちは労働条件が劣悪で、帰郷や引き抜きが絶えませんでした。そこで工場主は、女工さんの給料から貯蓄分を天引きして、なんとか囲い込もうとしました。

その後、日清・日露戦争を経て、この制度が退職金へと変わっていきました。その発祥の経緯からもわかるように、退職金は社員の囲い込みのためにあるのです。

そんな退職金、かつては支給する会社は9割に達していましたが、現在では75%にまで落ち込んでいます。つまり4社に1社は退職金を支給してくれません。

それでも、従業員1000人以上の企業に限れば支給している企業は93%に上ります。やっぱり寄らば大樹ですかね。

支給額ですが、大卒事務職の平均で2000万円近くです。ちなみに、ここ5年で200万円以上落ち込んでいます。

③再雇用
今まで、年金の支給開始年齢が60歳で、それに合わせて多くの企業が60歳を定年としてきました。その支給開始年齢が65歳まで引き下げられたことに伴い、各企業の定年も延長されました。

当然、65歳まで年金が入ってこないので、その分は自分で埋め合わせしなければなりません。65歳までの5年間は、継続再雇用で働きましょう。

もちろん、現役時代より大幅に年収はダウンします。東京都の調査によると、多くの企業で現役時代の5-7割が相場です。それでも、生活費の足しにはなるはずです。


コツコツ毎月積み立てるのが自分年金作りのコツ


ここ何年かの株価好調を受け、運用成績が比較的好調な投資信託が目立ちます。ところが、運用ランキング上位の投資信託を買った個人投資家の中には、大きく損を出している人も少なくないのです。

なぜでしょうか?こうした投資信託の基準価格は、3-5年という長期で見れば上昇していますが、短い周期で見ると大きく上下動を繰り返しています。

銀行や証券会社は、どうしても基準価格が上昇している投資信託を推奨します。ところが、そうした投信の多くは、すでに価格上昇のピークを迎えていることが多いのです。その結果、大きく損を出してしまいます。

こうしたリスクを避けるには、基準価格が低いときに買うのがベストですが、底値を見極めるのはベテラン投資家でも難しいのです。

最安値とはいきませんが、平均的な価格で買うことは可能です。毎月コツコツと定額を積み立てる方式だと、購入コストは平準化されます。これをドル-コスト平均法と呼びます。

毎月定額なら、高値の時は購入数量が減り、安いときに増えます。こうして、高値掴みを避けることが出来るのです。

有利な制度を活用する-個人年金保険

最近では政府も個人の資産形成を促すよう、制度面でサポートしています。こうした制度を活用すれば、節税にもなります。

ここでは、個人年金保険、NISA、iDeCoの3つの制度について取り上げます。まず最初に個人年金保険です。

(個人年金保険の概要)
個人年金保険は老後に備える資産形成のための保険です。年金保険契約なら何でも構わないわけではなく、
〇保険料の払い込み期間が10年以上であること
〇60歳になってから年金が受給され、10年以上の期間に定期的に支払われること(一時払いはNG)
〇受取人は、本人又は配偶者であること
の3つの条件を満たさなくてはなりません。

(節税メリット)
個人年金保険の掛け金は、通常の生命保険料とは別枠で所得控除の適用を受けることができます。控除額は最大4万円(掛金が年間8万円の場合)で、年収600万円の世帯でおおよそ8千円の節税メリットがあります。


-NISA

2014年1月の証券優遇税制(配当や株式の売却益にかかる税金が1割に優遇される税制。ちなみに現在は2割)が廃止される代替措置として、証券業界に泣きつかれて導入したのがNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)です。

(NISAの概要)
NISAは毎年の投資額が最大120万円、最長5年までを限度としています。つまり600万円まで投資の上限枠です。ちなみに口座開設出来るのは20歳以上とされています。

(節税メリット)
通常、配当や株式の売却益には20%の所得税・住民税(復興所得税を除く)が掛かりますが、NISAの上限枠内なら税金はかかりません。


-iDeCo


確定拠出年金は2017年度より、公務員、さらには専業主婦にまで一気に対象を拡げました。サラリーマンの場合は勤務先によって制約があるので、人事部などに確認する必要があります。

(iDeCoの概要)
個人確定拠出年金は、老後の資産を形成するために自らが拠出する年金であり、60歳まで引き出すことはできません。その代わりに、節税メリットを享受することができます。

(節税メリット)
iDeCo(個人確定拠出年金)の掛け金は、全額所得より控除されます。さらに60歳までは運用益に対しても課税されません。


最後に-資産配分でリスクを避ける

(単一銘柄への投資は危険)
2015年の日経平均株価は17325円から19033円と約10%も上昇しました。

業種別にみると、多くの業種がアベノミクスの恩恵で大きく値を上げています。一方で、資源価格の低迷を受け、業績が悪化した鉄鋼銘柄は20%近く、鉱業も10%近く値下がりしました。

例えば神戸製鋼所の株価は2014年末の終値2090円が、2015年末には1330年と、3割以上値を下げました。その後も軟調が続き、ついには2017年4月には1000円を割り込んでしまいました。

このように、個別銘柄や特定の業種に絞って投資するのではなく、分散して投資しておけば、リスクを分散することが出来るのです。

(インカムゲインで稼ぐ)
東証の株式市況自体が軟調だと、どうしても値下がりリスクを抱えてしまいます。

そんなときも、高配当の銘柄やREITなどに資産を分配しておけば、配当金や分配金で値下がりの損失を埋め合わせることができます。


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by マネーの神様編集部

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ファイナンシャルプランナー、不動産投資家、起業家、トレーダー、ネットビジネス会社経営者、行政書士等が集まる、ちょっと不思議で多くの面白い情報が飛び交う編集部です。

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