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車を購入する個人事業主は必見!税金対策のポイント

先日、宅配便の値上げが新聞紙面を賑わしました。

最近はインターネット通販が世の中に拡がったこともあり、宅配便による配荷量が急増しています。その結果、運転手や助手の人手が不足したのです。

即日配送なとで利便性が向上する中で、労働環境の悪化はずっと置き去りにされてきました。最近では某大手宅配便の労働組合が、会社に配荷量の抑制を要求しました。

ちなみにこの宅配便、大手物流企業はオーバーフローした分を外部に委託しています。その担い手はトラック数台でやっているような中小企業や、それこそトラック1台だけの個人事業主です。その他、物流大手各社は独自に軽貨物のフランチャイズを展開しています。

つまり物流ネットワークの末端を担っているのは個人事業主であり、その数は運送業として登録しているだけでも2万人以上に上ります。

個人事業主による車を使った事業の代表格としては、個人タクシーも挙げられます。個人タクシー開業者は4万人近くに上ります。


営業車の税金対策3つのポイント


個人事業主が稼いだ事業所得には、超過累進税率によって所得税がかかります。超過累進税率とは、所得が増えれば増えるほど税率が高くなる仕組みです。

事業所得は、事業による「収入金額-必要経費-青色申告特別控除額」の算式で計算されます。

税金対策の基本は、商売にかかったコストを適正に必要経費に算入できるかにかかっています。そのためには、税金のルールを正しく理解しなければなりません。そうでないと超過累進税率で、多額の税金を支払う羽目になります。

営業車にかかるコストを必要経費に算入する、税金対策のポイントは以下の3つです。

〇購入代金の各年按分
 購入代金は、全額が購入した年分の必要経費として落とせるわけではない

〇プライベートとの明確な線引き
 税務署は、個人事業主が営業車をプライベートに使っていないか神経をとがらせている

〇購入方法の違いによる経費算入にあたっての注意
 一括購入の他、ローン利用、リースや残価設定型プランなど購入方法は多様化している


購入代金は各年に按分しなければいけない-減価償却とは

軽貨物業や個人タクシーといった運送専業の事業だけでなく、全国150万人の個人事業主の多くが営業車を使用しています。

営業車を始めとして、建物、(工場の)機械や工具を固定資産と呼びます。固定資産を購入した場合には、減価償却という方式により必要経費への算入額を計算します。

例えば、自動車を300万円で購入したとします。その300万円は、購入した年の必要経費として落ちるわけではありません。

つまり、その車を使用する期間に応じ、その使用する各年度に購入代金を按分するのです。

例えば一般用(運送を本業とする個人事業主以外)の普通乗用車(貨物以外、排気量1800CC)の場合、法律で決まっている使用可能期間(耐用年数)は6年です。

つまり購入年が2017年なら、2017年から2022年の6年間で、各年50万円ずつを必要経費に算入します。

-営業車にかかるコストと減価償却の範囲

営業車を購入すると、以下のようなコストがかかります

(営業車を購入する)
①オプション含めた購入代金、ディーラー代行手数料(検査登録・納車・車庫証明・リサイクルなど)
 輸入車の場合:登録抹消代金、船積み費、海上運賃、関税、通関手続き費用、陸送費等
②税金:自動車取得税、自動車税、自動車重量税(自動車税は毎年5月末、自動車重量税は車検時も発生)
③保険料:自賠責保険料、車両保険、対人対物搭乗者傷害保険(その後も継続して発生)

(営業車を使用する)
④ガソリン代、修理代、修繕費など
⑤駐車場代金
⑥定期点検費用、車検費用

このうち、①は車両の取得価額に含まれ、減価償却の対象となります。②の税金のうち自動車取得税、③の保険料のうち自賠責保険は原則として取得価額に含めますが、個人事業主の判断により、支払い時の経費として落とすことも認められています。


-車種や使用目的によって耐用年数は違う

営業車の耐用年数は6年とは限りません。車種や使用目的によって変わってくるのです。
〇軽自動車(排気量が660CC以下の乗用車):3年
〇貨物用乗用車:5年(ダンプは4年)
〇報道車両:5年
〇2輪・3輪車:3年
〇自転車:2年
〇リヤカー:4年

自動車やリヤカーも耐用年数が決められているのには、少し驚きます。

(運送事業者は耐用年数が短い)
個人タクシーや、一般貨物自動車運送業の営業許可を受けている個人主が所有する営業車、いわゆる緑ナンバーの営業車の耐用年数は、一般的な乗用車より耐用年数が短くなっています。こうした運送を専業とする場合は、走行距離も長く、それだけ営業車を酷使することになるので短い期間での減価償却を認めているのです。

例えば、先ほどの300万円(排気量1800CC)を運送事業者が購入した場合は、耐用年数は3年が適用され、毎年の経費に落とせる金額は100万円となります。一般の場合(50万円)の倍も必要経費として認められ、その分節税につながります。

〇タクシー:5年
〇3l以上の大型自動車:5年
〇2t以下または3l以下の小型乗用車:3年
〇その他の乗用車:4年


-中古車を購入すれば耐用年数は短くなる


中古車を購入した場合は、短い耐用年数で減価償却することが認められています。耐用年数は、以下の算式によりを計算します(ちなみにこの計算ルールを簡便法と呼びます)。

すでに耐用年数以上使用している中古車:本来の耐用年数の20%(1年未満切り捨て)
上記以外の中古車:(本来の耐用年数-経過年数)+経過年数×20%(1年未満切り捨て)

例えば耐用年数6年の一般乗用車を2年落ちで購入した場合の耐用年数は、4年となります
(6年-2年)+2年×0.2=4.4年→4年(1年未満切り捨て)

ただし、レストア代などに中古車の値段の5割以上かけた場合は、耐用年数の短縮は認められません。

ちなみに法律では、「原則として使用可能期間を見積もる」こととされていますが、現実的には難しいので実務では使われていません。


プライベートとの明確な線引き―家事費と経費との按分

最近テレビのバラエティーで、人気ミュージシャンがいきなり2000万円近くの高級外車を買う、という企画をやっていました。営業車であれば、たとえ2000万円以上するような高級外車でも経費で落とすことは可能です。ただし、あくまでもビジネスに使っていることが前提です。

税務署は、プライベートにかかった費用を経費で落とすことに対しては厳しく臨んでいます。プライベートに支出した費用は「家事費」と呼ばれ、経費として落とすことは認められません。

ただし、プライベートとビジネスの両方に係る費用(これを「家事関連費」と呼びます)に対しては、取引記録などに基づいて、業務に関連する部分を証明できる場合に限り経費で落とすことを認めています。

例えば、店舗兼住宅の家賃なら、店舗部分の床面積の比率で按分し、経費として落とせる額を計算します。その場合は、家屋の見取り図などを残しておく必要があります。


-有利な按分方法を選ぶ

一般的には、営業車に係るコストは、使用日数により按分するのが最も簡単です。例えば土日だけはプライベートに、平日は商売に使う場合には、家事費2:経費5の比率で按分することができます。これを証明するために、一定期間は運行記録を残しておいた方が良いでしょう。

ただし、平日は配送で頻繁に使って走行距離も伸びるのに、土日は近所にちょっと出かけるくらいという使い方もあるでしょう。走行距離で按分すると、家事費2:経費8の比率になったとします。

家事関連費の按分比率は、社会常識を逸脱していなければより有利な方法を選択することができます。

最近は運送事業者むけに走行記録を自動的に残すシステムも販売されており、税金対策だけでなく、日々の業務管理にも活用できます。ただし、記録システムは両刃の剣で、税務調査でチェックされたら、一発でごまかしがばれてしまうので、ご注意ください。


-経費として認められるために営業許可を取得する

税務署の個人所得税担当調査官は、よくぼやきます。営業車をプライベートでガンガン使っているにも関わらず、かかったコストを平然と必要経費として落としてくる不心得者が後を絶たないそうです。

勢い、税務調査も厳しくならざるを得ません。運行記録をきちんととって走行距離を控えていても、それでも立証できるデータの添付を要求することも珍しくありません。立証出来なければ、家事費と認定されてしまい、必要経費に算入することができません。

それは宅配業など、主に車を使ってビジネスを営んでいる場合でも変わりません。

ところが、運送事業者として営業許可を取得しておくと話が変わります。

営業許可を取得するには、車両数(5台以上)・車庫・営業所・運行管理体制(運行管理者及び整備管理者の配置など)に関してさまざまな縛りを受けます。

ところが運送事業者として許可を受け、事業用のナンバープレートを取得した営業車なら、税務署はほぼ無条件で必要経費への算入を認めます。

元請けからの業務請負という形を取れば、実は白ナンバーのままでも宅配業を営むことは可能です。しかしながら、営業許可を取得した方が節税でも有利ですし、元請けからの信頼も上がります。


ローンやリースで購入した場合


車は一括で購入するとは限りません。最近は購入方法も多様化しています。

(割賦販売で購入する場合)
営業車の本体価格と、割賦利息分が契約書などにより明確に区分されている場合には、割賦利息分は取得価額に含めないことができます。

(残価設定払いの場合)
例えば残価300万円で1000万円の一般用営業車を購入した場合にも、車の取得価額はあくまで1000万円です。耐用年数も通常の6年を適用します。


最後に-駐車違反の罰金は経費で落ちるか

得意先を回ってのルートセールス、今日中にあと3件回らなけりゃ!そんな気がせいているとき、気が付いたらスピードメーターは30Kmオーバー、そしてそこにサイレンの音、バックミラーを見ると赤色灯が!

泣く泣くサインと黒い母印を押して、後日郵便局に15000円を納付、ところがこうした反則金や罰金は経費として認められません。駐車違反も同様です。

過積載や事故など、従業員が起こした不手際も、事業主が罰金を支払わなければならないケースも多いでしょう。こうした罰金も経費では落ちません。

こうした無駄な支出を抑えるためにも、ルール遵守の徹底に心がけましょう。


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ライター紹介

by マネーの神様編集部

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ファイナンシャルプランナー、不動産投資家、起業家、トレーダー、ネットビジネス会社経営者、行政書士等が集まる、ちょっと不思議で多くの面白い情報が飛び交う編集部です。

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