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超低金利時代の救世主か?外貨預金のメリット・デメリットをわかりやすく解説

2017/10/02 外貨預金 投資・トレード
この記事は約 9 分で読めます。

イエスはそれから,人々にこう言われた。「じっと見張っていて、あらゆる強欲に警戒しなさい。満ちあふれるほどに豊かであっても,人の命はその所有している物からは生じないからです」(新約聖書より)。

命を犠牲にしてまで強欲に生きようと思いませんが、ある程度の蓄えは必要です。もしもの時に備えてこつこつと貯金しておくのは大切なことです。

それにしても、最近の金利は低すぎます。100万円預けても、年に2000円の利息も入ってきません。こつこつとお金を貯めるのがばかばかしくなってきます。

そこで最近注目されているのが外貨預金です。国によっては、日本と違って高い金利が期待できるのです。ただし、外貨預金には当然リスクやコスト面でのデメリットも抱えます。

今回は、こうした外貨預金のメリットデメリットに関して考えてみます。


なぜ日本は低金利なのか


日本は昔からこんなに金利が低かったわけではありません。

かつては、日本にも。金利が10%を超える時代もありました。10年間預けておくと3倍にもなる計算です。

お年寄りは、「コツコツと貯金すれば、利息も付いてお金が貯まるぞ」と若い人に力説します。でもそれは、高金利時代の話、今の世の中に当てはまりません。

バブル崩壊の1990年代以降、日本は長いデフレのトンネルに入ります。理由は様々なことが言われています。少子高齢化、就職氷河期やそれに続く非正規社員の増加、シェアリングエコノミーの浸透などなど。みんなお金を使わず、物が売れません。

物が売れないので、企業も守勢に回ります。極力借金を避け、儲けたお金は投資に回さず社内に貯め込みます。内部留保と呼ばれるやつです。

日銀は何とか景気を良くしようと、ゼロ金利政策を続け、お札を刷り続けます。

というようなわけで、日本は世界でも稀にみる金利の低い国になってしまいました。


世界でも突出した低金利の国、日本

実は低金利は日本だけのトレンドではありません。世界的に、金利のダウントレンドは続いています。

例えば、ECB(ヨーロッパ中央銀行)の政策金利は、2001年初めには4.75%でした。これが年々下がり続け、今では0.05%です。

最近、FRBの利上げが噂されていますが、こちらも2001年の5.5%が現在は0.5%まで落ち込んでいます。

各国中央銀行は、低金利政策だけでなく、量的緩和で紙幣を大量に市場に供給しています。この結果、市場にお金があふれ、金利は上がらないのです(あぶれたお金は、私たち庶民には回ってきませんが)。

そんな中でも、日本の低金利は突出しています。定期預金の利息は、今や0.1%未満です。他の国もこんなにひどいのでしょうか?


外貨預金最大のメリット-金利が高い

外貨預金の最大の魅力は、なんといっても高い金利です。

世界を見渡すと、日本より金利が高い国は少なくありません。

アメリカは、先進国の中では唯一、高い経済成長を続けています。それにつれて、金利も比較的高い水準を維持しています。

アメリカの銀行預金金利は、以前より下がったとはいえ5年物で2.5%近い水準です。日本大手銀行預金金利が0.1%を切っていることを考えると、かなり高い金利です。

一方で、低成長が続くヨーロッパ諸国の預金金利は、日本と同じく極めて低い水準で推移しています。

このように、預金金利はその国の成長力も映しているのです。

新興国に目を転じると、高金利はより顕著です。

アジア諸国は、インドネシアルピアによる外貨預金で6%以上、インドルピアも同じ水準です。これにはおよばないものの、マレーシアリンギットも5%と高金利です

高金利通貨の代表格であるトルコリラの場合、1年物でも金利は10%に達します。


外貨預金のデメリット-手数料が高い


外貨預金は、直接海外に口座を開設するわけではなく、あくまで国内金融機関が取り扱う預金商品です。

ですので、例えばドル通貨への預金なら、預入時には円からドルへ、逆に引き出す時はドルから円に換金しなければなりません。この換金のたびに為替手数料がかかります。

この手数料は、金融機関によって大きく変わります。メガバンクはどこも片道1円、往復で2円ですから、1ドル100円とすると2%に相当します。ドル預金金利が高くても1.2%ですから、2年分の金利がほぼ吹っ飛ぶ計算です。

ネット銀行の中には手数料が片道0.05円のところもありますから、安いところを探す努力を怠ってはいけません。

もう一点、米国内の銀行預金金利は、高いものでは2.5%前後です。ところがドル建て外貨預金の金利は高くても1.2%、その差額の1%以上は引用手数料として国内金融機関が中抜きしているのです。ぼったくりとは言いませんが、顧客視点で考えると、問題のある金融商品とみなさざるを得ません。


-為替の影響を受けやすい

外貨預金は、現地の外国通貨で預け入れるのですから、為替による影響を受けます。

例えば高金利10%のトルコリラに30万円預けたとします。1リラ30円とすると、30万円は1万トルコリラに相当します。

その後1年間預けると1000リラの利息が付き、11000リラまで預金は増えます。

一方で、1トルコリラ24円まで円高が進行したとします。

その結果、円への換算額は11000リラ×24円=26.4万円です。1年間で3.6万円損をしたことになります。

例えばトルコリラの為替相場ですが、2年前は1トルコリラ45円の水準でした。2017年6月現在、1トルコリラは30円近くにまで値下がりしています。この2年間で3割以上落ちた計算です。

現実問題として、新興国の為替レートは不安定になりがちです。

もともと大した産業がなくて鉱産物や観光に頼っていたり、慢性的なインフレに悩んでいたりしています。こうした社会・経済基盤の弱さは独裁者を産みやすく、強権的な政治が反発を産んで内乱やテロを引き起こす、といった悪循環です。トルコもそのご多分に漏れません。

外貨預金購入に当たっては、こうした為替相場の動きを読み、タイミングを見計らわなくてはいけません。とくに銀行や証券会社は、その国の経済が好調な時に限って外貨預金を勧めてきます。そんなときに外貨預金を契約しても後で為替損失を喰らうだけです。耳を貸すのはやめましょう。


-踏み倒されるかもしれない

「銀行に預けていれば安心」それは日本だけに限った常識であり、海外では通用しません。

国内の銀行預金の場合は、預け入れている金融機関が破たんしたとしても、預金保険機構により1000万円までの口座は保証されます。これをペイオフ制度とも呼びます。1920年代の銀行連鎖倒産と、それに続く取り付け騒ぎといった信用不安への反省から、この制度が創設されたのです。

外貨預金によっては、現地の預金保険制度が適用される場合もありますが、非居住者は適用除外のケースがすくなくありません。

実際にサブプライムローンが深刻化した2008年には、米国の金融機関が25行も破綻しています。

それに続くリーマンショックは世界中に波及し、小国アイスランドの主要銀行ランズバンキは国有化され、ネット銀行アイスセーブは凍結されます。預金者のほとんどは、高金利に惹かれて預金していたイギリス人で、アイスランド政府は補てんを拒否しました(その後イギリス政府が立て替えて補てんします)。


海外銀行に口座を開設することはできるのか?


海外に銀行口座を開設することが出来れば、手数料面でのデメリットを回避できるのではないか?確かにそんな気がします。そこで具体的に可能かを検証してみました。

口座を開設するには、国内の金融機関経由で手続きする、または直接申し込むの2つの方法が考えられます。

(国内の金融機関経由)
現在海外銀行の口座開設を取り扱っているのはメガバンクの1行のみです。この銀行は、カルフォルニアにある米銀の口座開設を仲介しています。この海外口座紹介サービスは、「カリフォルニア・アカウント・プログラム」

アメリカで銀行口座を開設するには、ソーシャルセキュリティー番号(SSN)が必要です。SSNは、実際に現地で居住していなければ取得できません。日本で暮らすわれわれには、現実的に口座開設の道は閉ざされています。

一方で「カリフォルニア・アカウント・プログラム」を活用すれば、SSN無しでも口座を開設できます。開設の手数料などもかかりません。

また連邦預金保証公社(Federal Deposit Insurance Corporation)の保証制度が適用され、一定額まで預金が保護されます。その他、300ドル以上預けていれば口座管理手数料もかかりません。

肝心の適用利率ですが、セービングアカウント(貯蓄用口座)は、残念ながら最高でも0.08%です。日本国内と大差ありません。

(直接手続きする)
ならば、海外の高金利口座に直接申し込むのはどうでしょうか?

例えばトルコで口座を作ろうとする場合は、パスポートの他にイカルメット(居住許可証)の提示を求められます。つまり、トルコで暮らしていなければ、口座開設は認められません。

アメリカやトルコだけではありません。ほとんどの国は、非居住者が口座開設することを認めていません。

ただし例外があります。英領バージン諸島やケイマンでは、非居住者の口座開設を認めています。こうした国・地域はオフショア市場と呼ばれています。その中でも、地理的近さや民族性から日本人がよく使うのは香港です。

郵送による手続きはすべて英語であり、相当の語学力が求められます。開設時だけではありません。

最近はマネーロンダリングを警戒するアメリカから香港当局への要請もあり、現地銀行はナーバスになっており、送金のたびに理由を問い合わせてきます。もちろん英語です。

金融機関によっても、審査の厳しさは異なりますので下調べは欠かせません。

語学に自信があるなら、トライしてみる価値はありそうです。ちなみにWebではさまざまな仲介業者が紹介されてますが、個人的にはお勧めしません。


最後に-外貨預金と税金

最後に、外貨預金と税金について説明します。

・利息に対する課税
外貨預金に対する利息には、国内預金への利息と同じく、20.315%(所得税15%、住民税5%、復興所得税0.315%)が源泉分離(つまり天引きです)により課税されます。

・為替差益に対する課税
為替差益は雑所得として取り扱われ、給与所得(給料や賞与)などと合算され、超過累進税率(所得が高いほど税率が上がる仕組みです)により課税されます。

不幸にも為替差損が生じた場合には、その損失は他の雑所得と相殺できます。ただし、給与所得などと相殺することはできません。


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ライター紹介

by マネーの神様編集部

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ファイナンシャルプランナー、不動産投資家、起業家、トレーダー、ネットビジネス会社経営者、行政書士等が集まる、ちょっと不思議で多くの面白い情報が飛び交う編集部です。

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